今度は「世界はフムフムで満ちている」より
今日は6月25日。
今回も最近読んだ本からの引用です。
「世界はフムフムで満ちている 達人観察図鑑」
(金井真紀 文と絵/皓星社)
そもそも金井真紀さんってどんな人?
調べました。
かない・まき●1974年、千葉県生まれ。
ライター、イラストレーター。うずまき堂代表(部下は猫2匹)。
世界の断片を拾い集めて、
多様性をおもしろがることを任務としている。
著書に『世界はフムフムで満ちている』『酒場學校の日々』。
うずまき堂のHPを見ると、様々な種類の仕事をされていることが、
想像されます。
それでは引用。
インタビュー
インタビューの達人にインタビューをした。
向こうは達人だから答え方も上手で、
たいへんいい雰囲気のうちに終了。
そのあとの雑談で
「きみ、こういう仕事をしているなら、
ひとつ、いいことを教えてあげましょう」
と彼が切り出した。
どんなに緊張する場面でも、どんなに相手が意地悪でも、
首尾よくインタビューできる秘策があるという。
なぬ!
俄然、食いつくわたし。
「インタビューの前に自己暗示をかけるんです。
私がこれから会う〇〇さんが大好きだ、
目の前にいたら抱きつきたいくらいだ、
実際に抱きついちゃったらどうしよう・・・・
って、本気で考える。
そうしてから相手の会うと、
インタビューはきっとうまくいきますよ」
以来、この秘策をお守りのように大事にしている。
取材相手に抱きついたことは、まだない。 (9~10p)
これは教師の仕事にも通じることです。
CG制作者
山道を疾走する自動車。
反射光を宿す口紅。
チョコレートの箱。
お茶のペットボトル。
いま、コマーシャル映像で見る商品のほとんどは
コンピュータグラフィックス(CG)だ。
達人は、窓のない部屋で何日も作業に没頭する。
「CGで描くのに苦労するのは
水、炎、それから煙ですね」
融通無碍(ゆうずうむげ)なるものとの静かな対峙。
「ぼくらが言われてはいけないのは・・・・
『これCGっぽいね』という言葉です」
CGに見えないよう、徹夜でCGをつくる。
なんだか悟りのような世界なのだった。 (70~71p)
え、あの自動車も、ペットボトルもCGなの?
仕事っぷり見えてはいけない仕事。
でも面白そうだ。
ボウリング選手
「ボウリングって、300点満点をとれば
負けることはない競技なんですョ。
相手の調子がよかろうが悪かろうが関係ない。
だから敵はいつも自分。自分の、心」
そういうわけで達人は、フィジカルを鍛えつつ
同時に自分の心を徹底的に観察した。
テーマは、「どういうときに平常心が失われるのか」。
結果、ふたつの条件が重なったときだということがわかった。
①欲が出てしまった場面
②不安がある場面
つまり、ふたつのうちどちらかを消せば平常心は保たれる。
どうしても勝ちたい試合は不安をなくして臨む。
心身に不安があるときは欲を捨てて臨む。
「そうすれば、平常心で行けますョ」
いやはや、すごい発見ですぞ、これは。 (156~157p)
①②のどちらかを捨てる。
捨てるかあ。
難しい。捨て方を教えてほしい。
自分で見つけろ?ごもっとも。
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