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2017年2月 5日 (日)

ハッブルのこと その10/奇跡の5年は1924~1929年

  

今日は2月5日。

  

前投稿に引き続いて、

昨年11月24日放映「コズミックフロント NEXT 宇宙の革命児!

エドウィン・ハッブル」より。

  

大詰めです。

  

ナレーター:天文学者たちの大論争に決着をつけたハッブルでしたが、

  発見はそれにとどまりません。

  5年後、またも衝撃的な成果を発表します。

  これがその論文。

Photo_10

  わずか6ページですが、天文学史上最も重要な研究の

  一つとされています。

  銀河までの距離を明らかにしたハッブル。

  次に挑んだのは、それがどう動いているかを調べることです。

  使ったのは、銀河から届く光の色を分析し、

  そこから速度を調べる方法です。

Photo_11

  銀河が地球に近づいている場合は、光の波長が押し縮められ、

  青く見えます。

Photo_12

  逆に遠ざかる場合には、波長が引き伸ばされ、赤く見えます。

Photo_13

  その速度が速いほど、より赤くなります。

  「赤方偏移」と呼ばれる現象です。

Photo_14

  この光の性質を利用し、銀河の速度を調べたところ、

  驚くべきことがわかりました。

Photo_15

  横軸が地球からの距離。

  縦軸が地球から遠ざかる速度です。 

Photo_16

  地球から300万光年先にあるこの銀河は、

  秒速500キロメートルのスピードで、遠ざかっていきます。

  一方、そのおよそ2倍遠くにある銀河は、

  遠ざかる速度もほぼ2倍になっていました。

  銀河のほとんどが、地球から遠ざかる、

  その速度は、距離に比例することを発見したのです。

  なぜ、地球から銀河は離れていき、遠くのものほど速いのか。

  導き出されたのは、宇宙そのものが膨張しているという

  新たな事実です。

  人々が信じてきた永久不変の宇宙の姿。

  それをハッブルは、たった6枚の論文で覆したのです。

  

 

家正則:これはすごいことですよね。

  1923年からわずか5・6年の間に、天の川銀河の外に、

  広い宇宙があるということを発見し、しかもその宇宙が、

  膨張していることを発見したわけですね。

Photo_17

  この2つの大発見は、人類の宇宙観を根本から変える発見ですから、

  まあ、昔で言えば、コペルニクスとかガリレオの発見、

  それの上を行く発見と言っても大げさではないんじゃないかと

  思いますね。

      

 

再び、この映像の「章」の名前を思い出します。

Rimg2461  

この「奇跡の5年」はいつからいつなのでしょう。

番組ではきちんと区切っていないと思っていました。

家正則さんの言葉に、

「1923年からわずか5・6年の間」というのがありました。

変光星の発見は1923年ですが、

新聞で発表されて世間が知ったのは1924年11月のことでした。

そして1929年3月に上記の6枚の論文が発表されています。

1924年~1929年。

これが「奇跡の5年」なのだと思います。

  

   

番組を見て、本を2冊読んで、ハッブルにはまった期間でした。

ハッブル望遠鏡にはまった時期もありましたが、

今回は、その名前のもとになった人物のことが勉強できました。

でも思います。

望遠鏡がどんどん進化して、多くの天文学者が生まれ、

いろいろな説が生まれました。

そのような基盤の中からハッブルが登場しました。

その基盤なくして、ハッブルの偉業はなかったと

今回の勉強で思いました。

膨張宇宙の発見」(地人書館)の著者の迫り方は、

的を得ていたと思います。

でもその「膨張宇宙の発見」を読んでさえ思います。

ハッブルは、やっぱり強運で格が違う人だったようです。

     

以上で、ハッブルのことは書き終えました。

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