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2017年2月 5日 (日)

ハッブルのこと その9/1923年10月の大発見

  

今日は2月4日。

  

平成29年になって、今回のインフルエンザ罹患だけでなく、

「思いもよらなかったこと」がもう一つありました。

1ヶ月で2回。なかなか自分の人生では頻度が高い。

今年はそういう年なのかもしれません。

波風の立つ派手な1年になる予感がします。(少々怖い)

でも態度は一緒。最近は特に思うようになりました。

「シングルタスクで行こう!」

一つ一つしっかりやっていきたい。

片手間でやると、心がこもらない。相手に伝わらない。

自分の頭や体に何も残っていない。

それじゃあダメです。

    

今からは、もう1本、ハッブルのことを書きます。

集中!

  

前投稿に引き続いて、

昨年11月24日放映「コズミックフロント NEXT 宇宙の革命児!

エドウィン・ハッブル」より。

  

いよいよハッブルが大発見をする時が来ました。

  

Photo_9

ナレーター:1923年10月4日。

  その夜、ハッブルはいつものように、望遠鏡の前に立っていました。

  天候は、他の学者なら諦めるほど、悪いものでした。

Photo_10

Photo_11

  でもそんなことはお構いなし。

  夢中で観測を続けました。

  そして、渦巻きの一つ、アンドロメダ星雲に望遠鏡を向けた時、

  世紀の大発見をします。

  

  観測に使った乾板が今も残されています。

Photo_12 ↑カーネギー天文台

  これが↓天文学の歴史を塗り替えた渾身の1枚です。

Photo_13

    

Photo

シンディ・ハント博士:これがハッブルの有名な写真です。

  彼はアンドロメダ星雲を観察するうち、

  他の星とは異なるものがあることに気づきました。

  その星は、明るくなったり、暗くなったりを繰り返していたのです。

  

Photo_2

ナレーター:このシミのような微かな点。

  これこそがハッブルが見つけたセファイドです。

  前日に撮影されたものと比べると、確かに何も写ってはいません。

Photo_3

  

Photo_4

ハント博士:彼は真っ赤なペンで、変光星を表すVARと

  びっくりマークを書きました。

  セファイドだとわかって、とても興奮していたのだと思います。

  

Photo_5

ナレーター:これは発見したセファイドを詳細に調べた

  ハッブルの記録です。

  その星は、31日周期で、明るさが変化していました。

  この数字を使えば、アンドロメダ星雲までの距離を

  計算することができます。

  天文台に来てわずか4年。

  星雲の外れにある小さな星の変化に気づいたのです。

  無数にある星雲を、毎晩寝る時間を惜しんで

  観測し続けてきたハッブル。

  星々の位置を完全に覚えていたからこそ、

  わずかな変化も見逃さなかったのです。

Photo_6

    

Photo_7

  セファイドの観測から、ハッブルはアンドロメダまでの距離を

  およそ90万光年と割り出しました。

  天の川銀河の半径は5万光年ですから、

  その外側の、遙か遠い場所にあることを、初めて証明したのです。

Photo_8

  同時にそれは、他の渦巻き星雲も、

  天の川銀河の外にあることを意味しました。

14

  それまで考えられていた宇宙の広さを、

  ハッブルは、何万倍にも広げたのです。

  

家政則:ハッブルは一瞬にして銀河系の大きさだった宇宙を、

  何万倍もの大きさの全宇宙に広げたわけです。

  これは1923年のたった1年間で、

  人類が認識する宇宙をう~んと広げたわけです。

  これは素晴らしい発見ですよね。

Photo_9

ナレーター:天文学者たちの大論争に決着をつけたハッブルでしたが、

  発見はそれにとどまりません。

  (聞き書きの続きは、次の投稿へ)

  

  

ふと興味をもって、この番組を録画しておこうと思いました。

そして番組を見てみて、この発見のシーンで感動しました。

たった100年前。

宇宙は自分たちがいる銀河系だけだと思っていたんだ。

それが覆った。

最初番組を見た時には、変光星の発見が、

なぜ大発見なのかとはピンとは来なかったけど、

宇宙を何万倍にしたのはとんでもないと思いました。

でも今は、変光星の発見で距離がわかるから・・・・と、

筋道立ててわかる。

  

  

ハッブルは1923年10月の大発見を、再確認するために、

1924年2月に再びアンドロメダ星雲を観測しています。

膨張宇宙の発見」(地人書館)から引用します。

  

1924年2月の3晩には、特に決定的な結果が示された。

その月の5日、6日、7日にかけて、

アンドロメダ星雲の中の自分の最初の変光星が一等級以上、

光度が2倍以上というとてつもない明るさになっているのを

ハッブルは直接観察した。彼はもう、

獲得したデータから確かな光度曲線を描けるようになった。

変光星は、明るい状態から暗くなり、そいて再び明るい状態に戻るまで、

31.415日の完全な周期を描いていた。

この周期の長さと光度曲線の形から、今やハッブルは、

それがセファイド変光星であることがわかった。

それは、明るさが太陽の7000倍にも達する

天界のつかまえにくい獲物であった。

しかしそれは、写真乾板上ではかすかなしみにしか見えない

非常におぼろげな光だったので、

距離が非常に遠いことがハッブルにはわかった。

その平均光度は、肉眼で見える1番暗い恒星の

10万分の1以下の明るさだったのである。 (315p)

  

もう寝ます。

明朝、続きをうちたいです。

大発見を追体験している気分です。

少々興奮してます。寝れるかな?

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