ハッブルのこと その9/1923年10月の大発見
今日は2月4日。
平成29年になって、今回のインフルエンザ罹患だけでなく、
「思いもよらなかったこと」がもう一つありました。
1ヶ月で2回。なかなか自分の人生では頻度が高い。
今年はそういう年なのかもしれません。
波風の立つ派手な1年になる予感がします。(少々怖い)
でも態度は一緒。最近は特に思うようになりました。
「シングルタスクで行こう!」
一つ一つしっかりやっていきたい。
片手間でやると、心がこもらない。相手に伝わらない。
自分の頭や体に何も残っていない。
それじゃあダメです。
今からは、もう1本、ハッブルのことを書きます。
集中!
前投稿に引き続いて、
昨年11月24日放映「コズミックフロント NEXT 宇宙の革命児!
エドウィン・ハッブル」より。
いよいよハッブルが大発見をする時が来ました。
ナレーター:1923年10月4日。
その夜、ハッブルはいつものように、望遠鏡の前に立っていました。
天候は、他の学者なら諦めるほど、悪いものでした。
でもそんなことはお構いなし。
夢中で観測を続けました。
そして、渦巻きの一つ、アンドロメダ星雲に望遠鏡を向けた時、
世紀の大発見をします。
観測に使った乾板が今も残されています。
これが↓天文学の歴史を塗り替えた渾身の1枚です。
シンディ・ハント博士:これがハッブルの有名な写真です。
彼はアンドロメダ星雲を観察するうち、
他の星とは異なるものがあることに気づきました。
その星は、明るくなったり、暗くなったりを繰り返していたのです。
ナレーター:このシミのような微かな点。
これこそがハッブルが見つけたセファイドです。
前日に撮影されたものと比べると、確かに何も写ってはいません。
ハント博士:彼は真っ赤なペンで、変光星を表すVARと
びっくりマークを書きました。
セファイドだとわかって、とても興奮していたのだと思います。
ナレーター:これは発見したセファイドを詳細に調べた
ハッブルの記録です。
その星は、31日周期で、明るさが変化していました。
この数字を使えば、アンドロメダ星雲までの距離を
計算することができます。
天文台に来てわずか4年。
星雲の外れにある小さな星の変化に気づいたのです。
無数にある星雲を、毎晩寝る時間を惜しんで
観測し続けてきたハッブル。
星々の位置を完全に覚えていたからこそ、
わずかな変化も見逃さなかったのです。
セファイドの観測から、ハッブルはアンドロメダまでの距離を
およそ90万光年と割り出しました。
天の川銀河の半径は5万光年ですから、
その外側の、遙か遠い場所にあることを、初めて証明したのです。
同時にそれは、他の渦巻き星雲も、
天の川銀河の外にあることを意味しました。
それまで考えられていた宇宙の広さを、
ハッブルは、何万倍にも広げたのです。
家政則:ハッブルは一瞬にして銀河系の大きさだった宇宙を、
何万倍もの大きさの全宇宙に広げたわけです。
これは1923年のたった1年間で、
人類が認識する宇宙をう~んと広げたわけです。
これは素晴らしい発見ですよね。
ナレーター:天文学者たちの大論争に決着をつけたハッブルでしたが、
発見はそれにとどまりません。
(聞き書きの続きは、次の投稿へ)
ふと興味をもって、この番組を録画しておこうと思いました。
そして番組を見てみて、この発見のシーンで感動しました。
たった100年前。
宇宙は自分たちがいる銀河系だけだと思っていたんだ。
それが覆った。
最初番組を見た時には、変光星の発見が、
なぜ大発見なのかとはピンとは来なかったけど、
宇宙を何万倍にしたのはとんでもないと思いました。
でも今は、変光星の発見で距離がわかるから・・・・と、
筋道立ててわかる。
ハッブルは1923年10月の大発見を、再確認するために、
1924年2月に再びアンドロメダ星雲を観測しています。
「膨張宇宙の発見」(地人書館)から引用します。
1924年2月の3晩には、特に決定的な結果が示された。
その月の5日、6日、7日にかけて、
アンドロメダ星雲の中の自分の最初の変光星が一等級以上、
光度が2倍以上というとてつもない明るさになっているのを
ハッブルは直接観察した。彼はもう、
獲得したデータから確かな光度曲線を描けるようになった。
変光星は、明るい状態から暗くなり、そいて再び明るい状態に戻るまで、
31.415日の完全な周期を描いていた。
この周期の長さと光度曲線の形から、今やハッブルは、
それがセファイド変光星であることがわかった。
それは、明るさが太陽の7000倍にも達する
天界のつかまえにくい獲物であった。
しかしそれは、写真乾板上ではかすかなしみにしか見えない
非常におぼろげな光だったので、
距離が非常に遠いことがハッブルにはわかった。
その平均光度は、肉眼で見える1番暗い恒星の
10万分の1以下の明るさだったのである。 (315p)
もう寝ます。
明朝、続きをうちたいです。
大発見を追体験している気分です。
少々興奮してます。寝れるかな?
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