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2016年11月26日 (土)

谷口仁史さんから学ぶ/学校を外から支援できる仕組み

  

今日は11月26日。

  

前投稿のつづきで「プロフェッショナル 仕事の流儀

寄り添うのは、傷だらけの希望 子ども・若者訪問支援 谷口仁史

(2015年8月31日放映)のことを書いていきます。

  

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ナレーター:苦しみや悲しみを誰とも共有できず、

  孤立する若者たちが、今、増え続けている。

  こうした問題を、早期に解決へ導かなければ、

  やがて、深刻な犯罪や自殺に発展しかねないと、

  谷口は言う。

谷口:誰にもそんな(悩んでる)ことすら言わない。

  拒絶の状態で誰ともシャットアウトしている、会わないってね。

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  どうしても孤独の中でね、当然一人で考えたら、

  悪循環を起こしてね、視野も狭くなりますし、

  そういうネガティブな思いっていうところに偏っていきますよね。

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ナレーター:一人で悩む若者のSOSをいかにキャッチするか、

  この日谷口は不登校の子どもに関する情報交換の場に出席した。

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  谷口はこの他にも児童相談所、警察、市民団体、

  さらには地域の店などと連携。

  関係機関は実に1000を超える。

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  その連携を可能にするのは、様々な法や制度。

  谷口はあらゆる手段を駆使し、若者たちを支援する。

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  心に誓う谷口の信念がある。

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  「どんな境遇の子も、見捨てない

  

谷口:もともと生まれる環境って選べないわけで、

  その中で不遇な環境に生まれてしまって自立できない。

  スタートラインにすら立てていない若者が、

  相当な数に上っていると、

  どんな環境の、どんな立場の子どもたちでも、

  安心して成長していける。

  そういった環境を作っていく、そのための支援だと思っている。

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「一人で悩む若者のSOSをいかにキャッチするか」

ただ子どもたちに会いに行くだけでなく、

困っている子を探して見つけていく

谷口さんの”攻め”をここにも感じました。

とにかく引きこもって行ってしまう子ども・若者には、

”攻め”でいかないと出会えない、出会えないと支援できないわけです。

   

  

谷口さんが8年間支え続け、

就職して社会復帰させようとしている24歳の若者。

就職の面接の練習の場面。

彼は自分の長所や特技を言えない。 

  

谷口:やっぱり過去の経験から自信というのを見いだせない状況にある

  子どもたち・若者って多いんですよね。

  自分に対する信じる力とかですね、

  そういったものが無いとですね、

  (仕事が)長続きしないということにもなりますから、

  自分を認める力というのは、

  しっかりと支援していかなければいけない点だと思っているんですね。

ナレーター:こうした時、谷口はけっして急がない。

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  「”きっかけ”を、はぐくむ」 

  その人の長所を、谷口は一緒に探していく。

   

この後、若者と話す谷口さん。

谷口さんから見た長所を若者に伝え、「大丈夫、自信もって」と言う。

こうやって励まされた若者は、語りだす。

「裏方で見えないところで人を支えている仕事だから、

いいなと思いました」

谷口さんは言う。

「ばっちりや。それは働いている人たちにとっても、

この会社で働くことの意味を分かってくれている気持ちになるかもしれんね」

次の言葉が良かった。

届くね、その言葉

   

この言葉をかけられた若者はうれしいだろうなあ。

「大丈夫」と励まされて、いい答え方が言えて、

谷口さんから「届くね、その言葉」と言われる展開。

こうやって自分に自信をもっていくのでしょう。

”きっかけ”を育む・・・会話の中から、その若者が変化する”きっかけ”を

見つけることなのでしょうか。

本当はその若者が持っているものを、表に出させる会話なのでしょう。

  

番組では谷口さんが高校を1年休学したいきさつや、

3浪して大学に入ったことに触れます。

谷口さんが目指していたのは、学校の先生だったけど、

そうならなかった理由が語られます。ここは聞き書きで。

  

語り:きっかけはボランティアで始めた家庭教師の訪問先でのこと。

  行く先々で、深刻な子どもたちの現状を目の当たりにした。

  学ぶ機会を奪われ、漢字が書けない若者。

  親からの虐待が理由で、不登校になっていた中学生。

  さらに谷口さんが憤(いきどお)りを覚えたのは、

  子どもたちの厳しい現実に社会が無関心であることだった。

 

谷口:しっかりとSOS、声を受けとめて、

  しっかりそこから問題解決するまでの間を、

  一定程度伴走する人がいたら、どうだったんだろうと考えた時に、

  僕は教員ていうね、道を選択するんではなく、

  学校をね、外から応援できるそういう仕組み、組織を

  作っていかなければいけないんじゃないだろうかという考え方に

  至ったということですね。

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語り:そして谷口さんは、大学卒業後、26歳の時に、

  子ども、若者支援のNPOを設立した。

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  子どもたちの悲しい現実がある限り、無視することはできない。

谷口:今は、問題に対して発見をしたとしても、

  (若者たちから)とばっちりが来るかもしれないと恐れて、

  距離を置いちゃう状況になっているんですね。

  特にセンセーショナルな事件が起こったりすると、

  今の子どもたちは怖い、わからない、かかわらないようにしよう

  という話になってくる。

  さらに社会の不安とか、

  そういった問題に拡大していくというのがあるわけで、

  まずはやっぱりそこの一人というところをしっかり支えられる、

  立ち直るチャンスというか、環境を整えられるということがないかぎり、

  この問題っていうのは解決しないだろうと、

  そういう考え方ですね。

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語り:だから谷口さんは、今日も街中を駆け回る。    

   

なぜ谷口さんが、この仕事を始めたのかよくわかったところです。

教師がなかなかそこまでやれないことを、

そこまでやるのは無理だと教師側がもしかしたら決めつけていることを、

仕事にした人だったのです。

教師はこういう人がいることを知って、

教師側からも連携をしなくてはいけないと思いました。

勤務校にだって、苦しんでいる子どもはいます。

その子を支援する谷口さんのような人がきっといるはず。

 

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