「真田丸」シリーズ20.明晩、呂宋助左衛門登場
今日は7月16日。
久々の「真田丸シリーズ」です。
前回は5月17日でした。2か月ぶりです。
そこで、松本幸四郎さんが38年ぶりに呂宋助左衛門を
演じることに決定したと書きました。
※ここでも道草 「真田丸」シリーズ19.松本幸四郎さんがあの役で!(2016年5月17日投稿)
その松本幸四郎さん演じる呂宋助左衛門がいよいよ
明晩の「真田丸」に登場します。
楽しみです。
NHKHPの「真田丸」のコーナーに、
松本幸四郎さんへのインタビューが紹介されていました。
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/special/interview/interview36.html
インタビュー記事を一部引用します。
1978年の大河ドラマ『黄金の日日』で呂宋助左衛門を演じてから、
38年の時を経て、『真田丸』で再び同じ役を演じさせていただくことに
なりました。
『黄金の日日』は、三谷幸喜さんが劇作家を志すきっかけになった
作品だというお話はご本人から伺っていましたが、
まさかこのようなことになるとは、当時ご覧になっていた学生さんが、
今、大河ドラマの脚本をお書きになっている。
こんな嬉しいことはありません。
私としては「お声をかけていただいて、
本当にありがとうございました」と、感謝しています。
三谷さんは脚本家という仕事を通して、
自分の過去の思い出を
自分の作品の中に取り込んでいるように思えます。
殺陣師の林邦史朗さんを、信玄役に抜擢したのも
その流れだと思います。
こういうのをオマージュと言うのでしょうか?
林さんや松本さんへの三谷さんの尊敬・あこがれを感じます。
あこがれのものを自分の作品に取り組むことは、
きっとワクワクすることだと思います。
脚本家だけができるというわけではないと思います。
教師も授業や発行物の中にきっと取り入れることはできます。
もうやっているのかな?
「あこがれ」はたくさん話したり書いたりしてきたよな。
同じ年の三谷さん、楽しんでいるよなとうらやましく思えます。
呂宋助左衛門は、ルソン(現在のフィリピン)に渡海して
ただ同然の壺を持ち帰り、豊臣秀吉らに高値で売りつけて富を得た、
堺の豪商です。
それまでの大河ドラマでは歴史上の英雄が描かれていたので、
堺の一商人が主人公になった『黄金の日日』は、
とても画期的でした。
大河ドラマが、初めて歴史ドラマから人間ドラマになった
作品なのではないでしょうか。
この作品以降、テレビはもちろん、
歌舞伎や舞台の世界も影響を受けて、ずいぶん変わりました。
面白いことを言っているでしょ。
『黄金の日日』で歌舞伎や舞台の世界も変わった!
そうだったのですね。
確かに『黄金の日日』はインパクトのある作品でした。
庶民だって歴史と戦っているんですよ。
偉い大将は立派で当たり前でしょう?
そうじゃない人間にも品格が備わっているんです。
「弱い者の味方」の一商人が、権力者の太閤・秀吉と対抗する。
それは人間として最高のことなのではないでしょうか。
『星の王子さま』でも言っているように、
「本当に大事なことは目に見えない」のです。
『真田丸』も、ちゃんとそういう視点で描かれていますね。
こういうドラマが、広がっていってくれると嬉しいなあ。
「そうじゃない人間にも品格が備わっているんです」
が印象に残りました。
人間、そうは変わらないのです。
まだまだ松本さんのいい発言が続きます。
脚本にすると2ページほどの登場シーンですが、
『黄金の日日』がこの1シーンに凝縮されていればいいと
思っています。(中略)
もっと助左を演じたかったかと問われれば・・・、
正直、そういう時期はもう過ぎました。
年齢的にもキャリア的にも(笑)。
100のセリフをしゃべったから心に届くかといえばそうではなく、
たとえたった一言、たった1シーンだったとしても、
大事なものはいつまでもお客様の心に残ります。
三谷さんは『真田丸』で、そういう描き方をしてくださいました。
出るシーンは少ないけれども、助左の想いが込められていた。
そこには、三谷さんの想いも込められていたように感じました。
この境地がいいですね。
少ない言葉でも心に残るものを研ぎ澄ましていく。
う~ん、難しいけどめざしたい。
最後の引用。
撮影中は、私の両肩に『黄金の日日」の出演者が
いらっしゃったような気がします。
亡くなられた方、役者を辞めてしまわれた方、
スターとなられた方・・・。
いっぱいいらっしゃるけれども、
今回はその方々を背負って出演させていただきました。
松本さんにとって、『黄金の日日』を一緒に作り上げた人たちは
いいメンバーだったのでしょう。だからこの発言。
思い出します、個性的な出演者。
杉谷善住坊:川谷拓三(1995年に亡くなる)
石川五右衛門:根津甚八(現在68歳)
千利休:鶴田浩二(1987年に亡くなる)
今井宗久:丹波哲郎(2006年に亡くなる)
豊臣秀吉:緒方拳(2008年に亡くなる)
豊臣秀次:桜木健一(現在68歳)
美緒:栗原小巻(現在71歳)
梢:名取裕子(現在58歳)
明晩が楽しみです。
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