スコットランドの紙幣に載っている日本人
今日は12月5日。
11月8日に放映された「世界遺産 SLが走る!125年前の巨大橋
フォース鉄道橋(イギリス)」を見ました。
その雄大な橋の姿、橋を作る時に参考にしたある橋の悲劇、
そして橋の建設にかかわった日本人の話を
書きとめておこうと思いました。
娘が「世界遺産」の本を買ったりして勉強していましたが、
その本にこのフォース鉄道橋が載っていないと言ってきました。
でも「世界遺産」の番組で紹介されたんだから世界遺産だよと
言ったら、調べていました。
2015年6月7月に行われた第39回世界遺産委員会で
世界遺産リストに登録されたばかりでした。
こんな姿です↓
完成したのは1890年。
なぜこのような強固な橋ができたかと言うと、
「テイ橋の悲劇」があったからです。
このフォース鉄道橋ができる少し前の1878年に、
近くにテイ橋という長い橋が完成しました。
しかし、風に弱く、強風のために完成翌年の1879年に崩壊。
ちょうど運悪く通過中の列車が落ち、多くの犠牲者が出ました。
↑事故を伝える新聞記事
↑崩壊したテイ橋の橋脚の土台。
フォース鉄道橋は、強風にも耐えられるように作られています。
カンチレバーという構造で作られました。
カンチレバーとは、塔から左右に鉄骨を延ばす構造です。
工事中のフォース鉄道橋です。
塔から左右に鉄骨が延びています。
この構造というか工法は、工事中であっても強風に耐えられました。
カンチレバー構造の橋が、
列車の重みに耐えられることを示した写真です↓
両側の人物が斜めの棒を持ってバランスをとっています。
そうすることで中央の人物を支えることができるのです。
この中央にいるのが日本人です。
渡邊嘉一さん(1858年~1932年)でした。
渡邊さんはフォース鉄道橋工事に監督係として
かかわっていたそうです。
上の写真は有名で、スコットランド銀行20ポンド紙幣に使われています。
ビックリです。
この紙幣は2007年から発行しているそうです。
最近の紙幣です。
今もフォース鉄道橋はスコットランドの象徴的な存在と言うことです。
※参考:外務省HP スコットランド フォース鉄道橋を作った男
渡邊嘉一さんについて調べていくと、
日本の「土木史の父」と呼ばれていたそうです。
愛人との間に生まれた息子は部下の家に引き取られ、
こちらは「父」を放棄した?
いろいろあります。
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