劇場版「タイムスクープハンター」/人間は意外と変わらない
今日は8月2日。
毛利匡(ただし)さんが脚本を書いたドラマ「祝祭」のことを書きました。
そのドラマを見る前に見ていたのが、
「劇場版 タイムスクープハンター 安土城最期の1日」です。
「タイムスクープハンター」のアイデアはとても面白く、
どんな人がお話を作っているのか関心がありました。
調べたところ、中尾浩之さんがずっとお話を作ってきたことを知りました。
次のサイトを最近見つけました。
※「テレビのすきま」 『タイムスクープハンター』に異様な臨場感がある秘密
2013年8月27日の記事です。
ここに共感すること、参考になることがいくつかありました。
「矢が怖い!」
そんな当たり前のことを実感させてくれたのが『タイムスクープハンター』(NHK総合)だ。
もちろんこれまでも様々な映画やドラマで弓矢が使われた戦闘シーンを見てきたが
これほどまでに矢の怖さを実感することはなかった。
それが体感できたのは『タイムスクープハンター』の異様な臨場感のなせる業だろう。
果たして、その臨場感はどこから生まれてくるものなのか。
確かに怖いと思います。
飛んでくる矢から身をかわすなどというのは難しいと思いました。
映画「プライベートライアン」の冒頭のノルマンジー上陸シーンで、
機銃掃射の怖さを知ったのと同じ感覚です。
YouTube: プライベートライアン[HD]高画質日本語字幕(1/16)
劇場場でも、冒頭の「本能寺の変」の矢が飛び交うシーンでドキリとさせられました。
他に衝撃的なシーンは、空襲で焼夷弾が落ちてくるシーン。
空襲にさらされた人たちの恐怖が、少しは分かったような・・・少しです。
劇場版の中で、1985年にタイムワープしています。
1985年といえば、就職1年目。
もう昔なんですね。
1985年の設定でのお話で、いい会話がありました。
沢嶋雄一(要潤)「どうして君を寄こしたかわかったよ」
「五松(ごしょう)学園が女子高だからか」
細野ヒカリ(夏帆)「男女別なんて、信じられませんね」
沢嶋「次の時代の平成でも、まだ男女別の学校は存在しているらしいからね」
細野「文化が変わるのって、意外と遅いんですね。」
沢嶋「まあ、遅いと言うか、意外と変わらないことのほうが多い」
「歴史が変わっても、人間は結局同じことを繰り返したりする。」
だから人間はむかしの人間の気持ちを想像することができると思います。
人間の思いはそうは変わらないと思います。
上記のサイトに中尾浩之さんのことも書いてありました。
『タイムスクープハンター』はすべての監督・脚本を務める中尾浩之の
「時代劇をドキュメンタリーとして撮ったら面白いんじゃないか?」
という学生時代からの発想から生まれた。
それがNHKの番組コンペ「番組たまご」に採用され、
2008年9月13日に加賀藩の大名飛脚を描いた「お氷様はかくして運ばれた」が放送。
好評を得て、2009年6月からシーズン1が開始された。
未来からタイムワープしてきた「時空ジャーナリスト」沢嶋雄一(要潤)が、
各時代の、教科書には載らないような名もなき人々に密着取材するという設定の
フェイクドキュメンタリーである。
そうだったのですね。
こうして中尾浩之さんの「タイムスクープハンター」が始まったんだ。
きっと苦しんでいると思いますが、楽しい仕事だろうな傍から見ていて思います。
さらにサイトから引用します。
たとえば天候などもリアリティを重視する。
普通のドラマや映画であればいわゆる「天気待ち」がある。
雨が降ってはいけない場面で雨が降っていたら撮影を中止するしかない。
しかし『タイムスクープハンター』は違う。
雨が降れば、その場で雨が降ったシナリオに書き換えられる。
事実、『劇場版 タイムスクープハンター』の撮影中、
現場には台風が直撃したという。それでも撮影が中止になることはなかった。
琵琶湖を小舟に乗って安土城に決死の覚悟で乗り込むシーンは台風が迫る中撮影された。
その結果、狙ってもなかなか撮ることが出来ない史上稀に見る
リアリティの緊迫感溢れるド迫力な映像が収められたのだ。
これを知って劇場版を再び見ました。
船をおりて、天守閣に向かうシーンで、
木々が台風の風で尋常でなく揺れているシーンを発見。確かに良かったです。
そして再現された安土城。
1番下の映像は、船の上の揺れるカメラでの撮影でした。
リアリティーある映像でした。
当時の人たちは、こんな景色を見たのでしょうね。
中尾さん、毛利さんのように、しっかり調べて、
心にのこったネタを元にしてお話を作る仕事、いいなあと思います。
あこがれちゃうなあ。
最後に中尾さんの写真。
http://okstars.okwave.jp/vol29701.html
1967年生まれ。このサイトでのインタビュー記事もいいですよ。
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