夏の研修18 発達凸凹に悩む子に対する基本的な対応
今日は8月31日。
夏の研修の報告。17に続いて8月27日の報告。
「発達障害における二次障害予防について」
講師:河辺義和先生(蒲郡市民病院 小児発達外来)
場所:岡崎市図書館交流プラザLibra
〇支援の目標
ASDの人の文化を理解する。
必ずしも多数派(定型発達)の人たちの世界に近づけようとしなくてもいいのでは。
ASDの人に合った目標に向かって、その人に合ったやり方の中で、
自分は大丈夫だと思って生きていけるようにしていく。(自己肯定感)
〇自己肯定感を育むには
・早期診断 個性(特性)の確認 自閉症の特性を確認 親が一人で悩まない
・継続支援 伸びては来るが、新たな困りごとも出現
・早期療育の開始 かたくなな性格を利用して刷り込む
周囲との信頼関係を構築する(安心感を与える 特性の理解)
・家族が中心となり療育にあたる気持ち 子どものことを共通認識
家族も安心感をもつ(両親の自己肯定感も大事)
ペアレント・メンターの存在(ASDの子どもをもつ親の先輩等)
〇発達凸凹に悩む子に対する基本的な対応
①あいまいな指示はさける(簡潔、具体的に)
②一つ一つ順番に指示を出す(初めと終わりの概念も大事)
③感情的に怒らない(声のトーンに反応)
④できていることは積極的に褒める(やらせたいことは”成功”で終わるように配慮)
⑤まずは部分(限定した場面)から練習
⑥将来を見据えて継続的な支援(その年だけでなく)
⑦視覚優位の特性を利用する
⑧構造化を試みる ・目で見てわかるように伝える
・やるべきことの手順を明確にして習慣化する
・刺激を整理して、注意が散乱しないようにする
・見通しを持たせる(いやなことがいつ終わるかなど)
※基本がコンパクトにまとめてあってありがたい↑
〇よくしゃべるが、聞く能力は低い。そういう子もいる。
〇夏休みの宿題多し・・・子供の自己達成感を感じさせる工夫がない。
〇”おたく”でも問題なし。趣味を作る、活かす、認める。
〇刷り込みが大事 「学校は行くもの」とか・・・かたくなな性格を逆利用
〇できていることを褒めて伸ばす
〇本人の自尊心(self-esteem)を向上させる努力の継続
〇早期療育は大事(そのために必要ならば適切な早期診断)
〇「自尊心を養い、社会人として自活する道を目指すことが大事」
※目の前の子どもたちの将来はこれですね。
以上で、2013年の「夏の研修」シリーズは終了。
本当は8月28日に教育講演会でJAXAの方の話を聞く予定でした。
しかし、Update作業で残念ながら行けず。「はやぶさ」の話を聞きたかったなあ。
「夏の研修」・・次でまとめたいです。
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