「ヒストリア 天文」より6・・・900年前の星の輝き
今日は1月27日。
番組「歴史秘話ヒストリア いつだって天文ゴールドイヤー
星々と日本人 はるかな物語」(昨年9月12日放映)からです。
この話も、ぜひここに書き留めておきたい内容でした。
1958年。オランダの天文学者ヤン・オールトは、
かに星雲から、これまで観測されたことがない電波をとらえました。
それは古い星が爆発し、そこから新しい星が誕生する超新星爆発を示す証拠。
星の誕生のナゾに迫る世界で初めての発見でした。
この発見の手がかりになったのが、ある日本人の日記でした。
最近の日本人ではありません。
藤原定家(1162~1241年)です。
彼の書いた日記「明月記」に次の記述がありました。
(1054年)4月の中頃のこと。東の空 天関星(てんかんせい)の付近に明るい星が現れた。
この記述が手がかりになりました。
天関星があるのはカニ星雲のある方向であったので、
調べてみてわかりました。
900年前の星の輝きが、星の爆発であることを解明したのです。
時空を越えた、なんと雄大な話ではありませんか。
ここで疑問。
1054年は定家が生まれる前のことだぞ?
調べてみました。
「明月記」には、定家自身の体験に基づかない記述もあるそうです。
伝わってきた内容を書き留めたということです。
これが貴重な資料になりました。
コメント