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2012年4月29日 (日)

映画「ブラインドサイト」3・・・盲目の人の登山

   

今日は4月29日。

   

前投稿のつづき。

映画「ブラインドサイト~小さな登山者たち~」(2006年)のこと、3本目の投稿。

   

盲目の人が山に登っても景色は見えません。

面白いのかなと思います。

その答えが映画の中に出てきます。

   

盲目の少年の一人が語っています。

  

普通の人が山に登れば、どこまでも見渡せます。

でも見えない僕らは、広がる景色を想像して、心を豊かにするのです。

   

「心を豊かにする」と訳していましたが、本当にそう言ったのかな。

いいこと言います。

   

目が見えないと、想像力を使います。

絶え間ない想像力の世界です。

におい、触感、音からすべてを想像します。

時々立ち止まって、そういう感覚を使って楽しむのです。

 

これが盲目の人の登山の楽しみ方。

なるほどと思いますが、目の見える人との決定的な違いがあると思います。

頂上が見えるか見えないか。

この違いが、登山に臨む態度に違いを生じさせるのではと考えます。

(エリックは別格かな)

サブリエの不満が出てきます。次のように語っています。

   

子どもたちも言いました。

ただ歩いて登るだけでは面白くないと。

話をしたり、物語を考える時間もなく、嗅いだり、聞いたりする暇もない。

つららが落ちる音、それぞれ違う音がする(荷運びをする)ヤクのベル、素晴らしいのに。

これでいいのかと思います。

目標は「全員で頂上」でいいのか。

本当に子どもたちのための登山なのか。

何かを誇示するための登山になっていないかと。

    

難しい。

エリックと、盲目の少年少女の登山をサポートする人たちは、

全員を頂上に連れて行き、達成感を味わわせたいと思っていました。

少年たちの中にも、登ったということで、自分たちに自信を持ちたいと思っていた子もいます。

しかし、サブリエの考え方は微妙に違います。

本当はこの違いを、登山前に十分話し合って理解しておくべきだったのでしょう。

登山の最中に、何度か論争があり、カメラは映像としてとらえ映画に含まれます。

   

目が見える見えないという感覚の違いは、考え方の違いを生じさせます。

理解しあうためには、コミュニケーションが大事なんです。

映画はその様子を描いたとも言えます。

両者の中間に立つのが、エリックかなと思えました。  (つづく)

   

 

   

 

 

   

 

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