授業参観「名字と歴史」
今日は5月22日。
5月21日は授業参観でした。
この日の授業は、
3月31日放映の「アナタの名字SHOW」を見たことと、
本「名字でわかる日本人の履歴書」(森岡浩著/講談社+α新書)を読んだことで
やってみたいと思った社会科の授業でした。
板書した授業のタイトルは「名字と歴史」
名字のいわれを探っていくと、歴史の勉強になることをねらいました。
こんな流れです。
1.今日は「名字と歴史」について勉強します。
ところで日本人の名字で多い名字3位までを予想してみよう。
※1位 佐藤 2位鈴木 3位高橋
(授業では「佐藤」「鈴木」はすぐにわかりましたが、「高橋」は出ず。答えを言いました)
2.1位の「佐藤」のような「〇藤」の名前は、「何氏」に関係が深かったかな?
※以前の歴史の授業で、藤原氏に関係が深いことを話している。復習。
3.番組「アナタの名字SHOW」を見せて、「〇藤」という名字が誕生した様子を示す。
※映像では次のことが紹介されている。
・「佐藤」・・・左衛門尉という役職についていた藤原さんが名乗った。
・「斎藤」・・・ 斎宮の管理をしていた藤原さんが名乗った。
4.「伊勢守」になった藤原さんが、「伊藤」 それでは「尾藤」の「尾」が表す地名は?
※「尾張」 最初の「伊藤」さんと「尾藤」さんは兄弟。映像でも紹介する。
5.「近藤」は「近江」の藤原氏。近江は琵琶湖を表しました。
「遠藤」は「遠江」の藤原氏。遠江はどの湖でしょう。
※「浜名湖」
参考:ここでも道草「近江と遠江」.html
(2位の「鈴木」については授業ではやらず。次のような話は用意してあった。
刈り取った稲束を干したものを「すずき」と言い、「鈴木」という漢字が当てられた。
発祥の地は和歌山県。
熊野信仰の広がりとともに、「鈴木」も広がる。
愛知県東部~静岡県西部に最も多くなる。
家康の家臣で最も多い名字が「鈴木」
家康が関東に移ったことで、「鈴木」も関東地方で広がることに。)
参考:「日本人の名字ランキング1~3位」.html ・・・「鈴木」の広がるいきさつ。
「ワラボッチのこと」.html・・・「すずき」がどの部分か教えてくれる。
6.日本人の名字の中で、最も多く使われている漢字は何でしょう。
※田・・・日本人の多くが農民だったことをおさえた。
(山、木、田等が子どもからは出されました)
7.「田」に字の入った名字の人は立ちなさい。
※太田、山田、前田、平田、福田、本田・・・このクラスにも多いことを確認。
8.なぜ「福田」と言うと思う?
※子どもたちから正解が出る。「福を招いてくれる田んぼになれと願いを込めて」
9.すぐ前に田んぼをあると「前田」です。もう少し離れたところにあると?
※「奥田」
(ヒントを言って解答を導いた)
10.「田上」という名字はあるけど、「田下」は少ないです。なぜだと思いますか。
※比較して暮らしやすい場所だからです。
(クラスに「木下」君がいる。
「木下」は多いけど、「木上」という名字は滅多にないことを例示)
(昨年の担任名も例示。「井上」「井下」にも話が及ぶ。「井」は水汲み場を表す。
普通は住んでいる所の下に水汲み場があることが多かった。
だから「井上」の方が多い)
11.(ペルー人の名前の構造について)
(クラスにはペルー人の女の子がいる。
その子のフルネームを板書。みんなで読む。
その後、ペルー人の名前の仕組みについて話す)
子どもたちが、自分たちの名字に関心を持ち、
そこから歴史の勉強、広く社会科の勉強につながればいいなと思っています。
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