火天の城7/原作を読んだ
「火天の城」のことを書くのは7月4日以来。
原作を読み終えてしばらく経った。
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映画だと2時間の中にいろいろつぎ込まなければならないし、
多くの年代層に受けなければならないためか、
脚本家の手腕でこうも原作と違うんだとビックリ。
主人公の棟梁岡部又右衛門の子どもは、映画だと娘でしたが、
原作は息子。それも跡取り息子。
父親になかなか認められないが、しだいに実力をつけ、
最後は父親と肩を並べるほどたくましく成長する。
読んでいて痛快な場面です。
映画でも、娘の恋人の男性が、そんな役を担うが、
跡取りでないところが弱い。
その他、武田側の木曽のお殿様が、
城のための杉の木の伐採をいとも簡単に許している。
映画は許していない。
こんなに変えてもいいのかな?
映画だと木曽から切り出した杉の木は、
城の中心になる太い木数本のように感じられた。
しかし、原作を読んでビックリ。
太い木数本以外に、500本が切りだされている。
殿さまが許さなければ、切り出せない本数である。
映画でいだいたイメージが崩壊。
原作では、安土城が炎上するまでが描かれている。
精魂込めて作られた城があまりに早く炎上してしまう。
そのあっけなさ。そして主人公岡部に訪れるあっけない悲劇。
作られるまでの「じっくり」と、
そんなものは知らんよという感じの「あっけなさ」
現実が描かれているなと思った。
原作は原作、映画は映画。別物と考えて楽しみたいと思った。
夏休みの研究で「安土城」のことを調べると、6年3組では公言している。
今から1カ月。このブログ上でまとめていきたい。
引き続き、「火天の城」シリーズとして。
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