金印は「封泥」として使われていた
(前投稿のつづき)
先の金曜日の朝、「封蝋(シーリングワックス)」について知りました。
(詳しくは前投稿)
同じ日の晩、「金印」について同僚の先生と話をしていました。
1784年、志賀島で発見された「漢委奴国王」と彫られた金印です。
歴史の授業で、金印にこだわった授業をやると聞いて、
それは面白そうといろいろ話をしていました。
ふと思いついた疑問を尋ねました。
「ところで、金印ってどうやって使っていたの?」
当然、判子として、朱肉をつけて押印する使い方だと思っていました。
でも予想外の答えが返ってきました。
手紙に封をする時に、粘土を張り付け、その粘土に押すのだそうです。
ビックリ。
これって、朝紹介されていた「封蝋(シーリングワックス)」と同じではありませんか。
さらに、その方法を「封泥(ふうでい)」と言うそうです。
そういえば金印の文字は、判子のように凸ではなく、凹です。
粘土に押せば、文字が浮き上がる仕組みです。
※写真引用http://www.st.rim.or.jp/~komatsu/kinin.html「国府物語」
金印については、今まで何回も教えてきた教材ですが、
「封泥」のことは知りませんでした。
新しいことを知るのはうれしいこと。
「封泥」について調べてみました。
「封泥」は粘土玉に印を押しました。
メソポタミア文明での使用が認められているようです。
ヨーロッパに伝わり、「封蝋」が生まれたようです。
中国に伝わり、中国の戦国時代から後漢時代に良く使われていたようです。
※Wikipediahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%81%E6%B3%A5
金印の時代と合致します。
このことを、私も授業で扱いたいと思いました。
先の金曜日は、「封蝋」「封泥」が同時に出てきた楽しい日でした。
もう一つ、上記の投稿を書く時に思い出したこと。
3月22日放映の「クイズ雑学王」の内容。
判子と印鑑の違い。
「判子」は印を押す道具。
「印鑑」は判子で押された印影。
判子とは、「版行(はんこう)」がなまったもので、
「版行」は印刷して発行することを意味します。
「判子」という字は当て字。
一方、印鑑の鑑は「かがみ」を意味し、印を押すと内容が左右反転して残ることから、
印を鏡写しにしたもの、印影を指します。
この2つの言葉がいつの間にか混同され、今では同じ物を指す言葉となったそうです。
「判子」「印鑑」んついては、いつかブログに書こうと思っていたこと。
いい機会があって、書き留めることができました。
勉強になりました!
ありがとうございます。
またどこかで使いたいです!
投稿: せきちゃん | 2010年4月29日 (木) 08:53
せきちゃん、コメントをありがとうございます。
書いた甲斐がありました。
今、封泥の写真がないか、
インターネットで探しています。
投稿: いっぱい道草 | 2010年5月 1日 (土) 22:16
大変僭越非礼な申し出で申し訳有りませんが、貴方のご住所を私に教えて頂く訳には行きませんでしょうか?何故なら今回お探しの「封泥」の写真を当方大量に所蔵していますので、重複しているもので宜しかったら進呈致しますが、如何でしょうか、勿論郵便の局留めでも結構ですから、ご勘案の上お返事を頂ければ幸甚です。封泥子 拝書
投稿: 封泥子 | 2010年10月 5日 (火) 10:59