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2008年8月28日

2008年8月28日 (木)

鋳物業に使われている砂/国立競技場の聖火台

マンホールを作っている旭テックの工場を見学したときに、

型を作る時の砂をさわらせてもらいました。

手で握ると簡単に固まります。

不思議なのは、手についた砂がパンパンたたけば簡単に取れてしまうこと。

簡単に固まるのに、簡単に取れてしまう。

相反するような性質をもった砂でした。

  

鋳物業の型で使われる砂は、何度も再利用されるそうです。

この砂の研究に没頭した人もいたとのこと。

確かに普通の砂ではありませんでした。

   

鋳物業・・調べれば調べるほど奥が深い。

歴史があるもんなあ。

   

前投稿で紹介した本。

今昔:鉄と鋳物―日本刀・茶釜・大仏・鐘めぐり 今昔:鉄と鋳物―日本刀・茶釜・大仏・鐘めぐり
塚原 茂男

養賢堂 2007-08
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この本に国立競技場の聖火台のことが書いてありました。

この聖火台も鋳物。

この聖火台を作ったのが、川口市の鈴木鋳工所(ちゅうこうじょ)。

上野の西郷隆盛像づくりに参加した鈴木万之助さんに聖火台が発注されました。

しかし、湯入れの時に失敗。寝込んだ万之助さんは5日後に亡くなります。

湯入れとは、溶湯を型に入れることでしょう。最後の段階で失敗してしまったのです。

万之助さんの息子鈴木文吾さんが、

師である父親の意思を引き継いで不眠不休で作りあげました。

東京オリンピックでこの聖火台に火がともりました。

鈴木文吾さんは、今年の7月6日に86歳で亡くなりました。Gbh0808032050008p2

   

  

  

※上は8月3日のニュース写真より。

http://sankei.jp.msn.com/beijing2008/news/080803/gbh0808032050008-n1.htm

鋳物の歴史のほんの一つ。

マンホールに関連して、映画「キューポラのある街」

旭テックの見学をした時に、

映画「キューポラのある街」(1962年)のことが話題になりました。Kyupora5

   

   

    

    

   

キューポラは溶解炉のこと。

映画の舞台は、埼玉県川口市です。

古くから鋳物作りがさかんに行われていた都市でした。

なぜ川口市が鋳物が盛んなのか。

調べたら、こう書いてある本がありました。

   

荒川の果たす役割が大きかったと考えられている。

一つは鋳物の型をつくる良質の砂と粘土を得ることができたこと、

二つ目は運搬で、鐵(てつ)や木炭などを運び入れやすく、

また、できた製品を運び出しやすかったことである。

※「今昔:鉄と鋳物」(塚原茂男著/養賢堂)より

   

映画をさっそく見てっました。

映画のなかに、ひしゃくで溶湯を型に注ぎ込むシーンが出てきました。

映画の中ではさらにオートメーション化された工場に、

初老の鋳物職人が戸惑うシーンも出てきました。

昭和30年代の鋳物業の転換期が表わされていました。

鋳物業の勉強に役立つ映画でした。

在日朝鮮人の北朝鮮帰国運動が扱われていて、時代の断面も見ることができます。

もちろん吉永小百合さん、浜田光男さんのさわやかな演技が好印象。

水戸黄門で有名な東野英治郎さんの頑固な職人の演技も良かったです。

圧巻、溶解炉

8月19日にマンホールのふたを作っている旭テックの工場を見学しました。

マンホールは鋳物です。

型を作って、そこに炭素などを含む鐵(てつ)の化合物を流し込んで作ります。

※「鉄」という漢字は、「金を失う」を連想させるので、あえて「鐵」という漢字を使ったこともあるそうです。私も使ってみました。

圧巻は、溶解炉。キューポラというそうです。

鐵の化合物を高熱によってドロドロにする設備。

出てきた金属の液体のことを「溶湯」と書き、「ようとう」と言うそうです。

鋳物業の専門用語ですが、いい名前だと思いました。

鉄が、湯のようにドロドロでした。

工場内の写真撮影は禁止だったので、

パンフレットの写真を載せます。

P8280105_2    

   

   

   

溶解炉から出てきた溶湯は、取鍋(とりべ)と言われる大きなバケツのような容器に入れられ、

さらに型の中に流し込まれます。

この様子を、生で見れたことは貴重な体験でした。

別世界の出来事のように思えました。

全て機械によるオートメーションの作業でしたが、

かつては人間が溶湯を型に注いでいたそうです。

危険な作業だったと思います。

マンホールも、この溶湯が固まってできるわけです。

最近の写真

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