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2024年2月26日 (月)

本「すばらしい医学」①/今日の社会科は「親知らず」「コカイン」の勉強

    

今日は令和6年2月26日。

  

この本を読みました。

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amazon

「すばらしい医学」(山本健人著/ダイヤモンド出版)

  

この本も良かったです。

引用したいと思ったところに貼った付箋は50ほど。

でも明日には図書館に返さないといけない本です。

予約待ちがあるため、延長不可でした。

残念。

今日と明日でこの本をできるだけ料理します。

  

授業で使いたいところ。

 

歯医者での局所麻酔。

これは子どもたちには身近です。

そこでコカインが使われていた話に繋げていきたい。

  

う〜ん、まず「親知らず」を教えるところから

始めたい。

「親知らず」とは?

私は親知らずが生えてこなかった?というか

正常に生えてきたので、親知らずでの苦労はありませんでした。

したがって、「親知らず」がよくわかっていません。

ここを見ました。

香里園かほりまちまち歯科 親知らず

ここの説明・イラストがわかりやすいです。

  

親知らずとは10代後半から20代前半にはえてくる最後の永久歯の

ことです。上下の一番奥にはえてくるので、親の知られずはえてくる

のがその語源と言われて・・・(後略)

  

これが今教えている子どもたちには、ちょうどいい。

子どもたちは、これから親知らずが生えてくるのです。

一番奥に生えてくる奥歯で、中にはきちんと生えない親知らずがあります。

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まっすぐ生えてくれればいいのに、傾いて成長する親知らず。

まっすぐはえない事で、歯磨きをしても歯垢が落とせない事が多く虫

歯になりやすい。さらに虫歯は隣の歯にも感染するので歯科医として

見逃す事はできません。下記のような虫歯の場合、親知らずを抜いて

からでないと手前の虫歯の治療も出来ないのが厄介です。

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こうなってくると、親知らずを抜かなくてはなりません。

歯を抜く。

イメージは「痛い」です。

きっと相当痛いと思います。

その痛みを和らげてくれるものが、今はあります。

なんだ?

  

  

麻酔です。

全身麻酔で歯を抜くことも行われましたが、

局所麻酔で歯を抜くことが行われました。

ここで時間があったら、この動画を見せたいです。

親知らずを抜くリアルなシーン。

麻酔のシーンがあります。

麻酔2分40秒〜

抜歯4分50秒〜


YouTube: 歯医者が歯医者の親知らずを抜歯!こんなに大きい歯が取れました!

かつて麻酔で使われていたものは何か?

  

ヒントで、ここでコカコーラを出したいですね。

「昔、この中に使われていたものです」

でもわからないでしょうね。

すぐに教えます。

  

コカインです。

公益社団法人日本薬学会 コカノキ

コカインの原産国は、ペルー、ボリビア、コロンビア。

ここで地図帳で調べさせます。

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写真はコカノキの花や実です。


原住民は、このコカノキの葉を好んで噛んでいたそうです。

噛むと気持ちが良くなる効果があったのです。

このコカノキのことをヨーロッパに伝えたのは、

この地域を支配したスペイン人でした。

ここに悲しい歴史がありますが、今回は触れません。

ヨーロッパの人たちは、コカノキから抽出したものに

「コカイン」という名前をつけて、ワインに入れたりして

飲むようになりました。

飲むとあら不思議、自信が出てきて、やる気が出てきて、

誠に調子がいい。

19世紀の半ばの頃です。

そしてアメリカ人のジョン・ペンバートンという人が、

コカインを入れた炭酸飲料を販売し始めました。

それがコカコーラでした。

1886年のことでした。

しかしコカインには、多幸感と引き換えに、強い依存性があり、

摂取しすぎると命に関わることがわかってきました。

1903年、コカコーラ社は、コカコーラからコカインを

取り除きました。したがって、今のコカコーラは大丈夫です。

  

そのコカインに、別の角度から関わった人がいました。

オーストリアの眼科医カール・コラーでした。

ここで地図帳でオーストリアを探させたいです。

  

コラーは、コカインを口に含むと舌ベラが痺れるのを感じて、

コカインを使えば不可能と思われていた目の手術ができるのではと

考えました。

カエルで試しました。

コカインの水溶液をカエルの目玉に垂らして、

その後、針でカエルの目をついたのです。

カエルはびくともしません。

その後、ウサギや犬、そして自分でも試して、

コカインが局所麻酔に効くと発見したのです。

1884年のことでした。

  

このコカインを歯の治療で使ったのが、アメリカの外科医

ウィリアム・スチュアート・ハルステッドです。  

ハルステッドは、仲間とともに、お互いにコカインを

注射で打ち合って、実験しました。

まだコカインの危険性がわかっていない時であり、

ハルステッドの体は蝕まれました。

のちにハルステッドは薬物依存症に苦しみ、

2度も精神病院に入院しています。

ハルステッドの苦労もあって、

1885年から歯科治療でコカインは使われています。

今の時代に生きていて良かったです。

昔は麻酔はなく、きっとど痛かった!

  

コカインは局所麻酔にとってすばらしい薬となり、

奇跡の薬と呼ばれました。

毒にもなるし、薬にもなる。

薬にはそんな面がありますが、コカインはまさにそれでした。

「すばらしい医学」には次のように書いてあります。

  

奇跡の薬ともいえるコカインの歴史には、外科医による命がけの

戦いがあったのだ。

(252p)
  

  

現在はコカインは局所麻酔で使われているのかどうか。

日本薬学会のサイトに次のように書いてありました。

  

連用によって薬物依存がおこりやすいことから,今ではコカノキは「麻

薬及び向精神薬取締法」の対象植物に指定され,法律によって栽培や所

持は厳しく規制されています。日本では特別に許可された研究機関の温

室などで栽培されているに過ぎず,一般の方が直接目にする機会はほと

んどありません。とはいえ薬用植物として重要であり,コカインは眼科

領域における表面麻酔薬として主として目薬や軟膏などに配剤され用い

られています。またコカインを参考にして,より毒性の低い様々な局所

麻酔薬が開発されました。

ふ〜ギリギリで授業準備ができました。

これで社会科の勉強をします。

地理と歴史の勉強ができます。
  

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