「ひきこもり国語辞典」あ~い
今日は令和3年8月5日。
現在この本を読んでいます。
「ひきこもり国語辞典」(松田武己監修/時事通信社)
読むきっかけになったのは、次の記事に書きました。
※ここでも道草 番画〈329〉〈330〉:ひきこもり文学 ひきこもり死(2021年7月24日投稿)
ひきこもりの人たちの感覚がわかればいいなと思って読み始めました。
なるほどと思った項目を引用していきたいと思います。
【アルバイト】
働くのはハードルが高い課題です。居場所に一緒にいた人が「アルバ
イトを始めた」ことを聞くと「えっ!」と思います。「なんであいつ
がアルバイト?」という驚き、うらやましさ。「自分にはできるのか」
という焦り、取り残された感があります。一大奮起して急いでアルバ
イトの面接を申し込みました。けれども面接直前に怖くなり、足が動
かず落ち込みました。気を取り直すのにしばらく時間がかかります。
アルバイトを始めた人が辞めたと聞いてほっとしました。そんな自分
が嫌なやつに思えます。
(13p)
【いちにち/一日】
家にいて特に何をするでもなく過ごす一日はなかなか終わりません。
でも一年たってみるとあっという間に過ぎます。新年を迎えるころや、
誕生日が近づくとため息とともに出てくる気分が「一日は長く、一年
は早い」です。
(19p)
【イブニングフォールしょうこうぐん/症候群】
イブニングフォールとは夕暮れのこと。ひきこもりだから家にいて当
たり前かもしれないけれども逆もあります。あの家から出てきて、な
んとなく楽しい時間を過ごした日なんかは特にそうです。夕闇がせま
りそろそろ家に帰る時間になると落ち込む気分におそわれます。また
あの家に戻らなくてはならないのかと思うと気が滅入るのです。さら
に強くなると帰宅拒否症候群です。家に帰れるのは、まだ落ち込みが
浅いのかもしれません。
(21p)
「居場所」という場所について時々出てきます。
ひきこもりの人たちや支援する人たちが集う場所のことをようです。
そこで楽しい思いをすると、家に帰りたくなくなる気持ちに
なるのですね。
つづく
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