「ひきこもり国語辞典」さ~そ
今日は令和3年8月7日。
前記事に引き続き、
「ひきこもり国語辞典」(松田武己監修/時事通信社)
より引用していきます。
ただこの本は強力な本です。
ひきこもりの人たちの感じ方が次々に伝わってきて、
飲み込まれそうになります。
自分がひきこもりに陥ってしまいそうな気になります。
危険な本です。
それだけひきこもりというのは、今の社会では、
身近なことなのだと思います。
【ざいたくせいかつしゃ/在宅生活者】
居場所に参加した人が、自分をひきこもりではなく在宅生活者と紹介
したのを聞いて、これは使えると思いました。直接にひきこもりと言
わないのがよさそうです。
(80p)
「ひきこもり」という言葉よりも、「在宅生活者」の方が、
当事者にも、関係者にもホッとする表現かなと思います。
【さいひきこもりきょうふ/再ひきこもり恐怖】
がんばって清掃関係の仕事に就き、働き始めました。土日も仕事が入り、
休日は変則的で不確定です。いつも辞めたい気持ちと闘っています。辞
めたらひきこもり生活に戻り、立ち上がれない恐怖があるからです。も
うあの生活には戻りたくはないです。
(80p)
そうだろうなと思います。
自分も休職に再び戻るのはいやだと思います。
そう思いつつも「辞めたい」気持ちが時々出てきます。
似た気持ちだと思っています。
【さくら/桜】
日本を代表する花です。桜の花は好きなのに春の新しい年度が始まる
ころに開花しますから、見ると悲しかったことを思い出したり、取り
残された気持ちが強くなります。懐かしいような、うら悲しいような
気分も味わわせてくれます。松尾芭蕉の俳句「さまざまなことを思ひ
出す桜かな」と同じ気持ちです。
(81p)
取り残された気持ちになるのはわかるような気がします。
何年もひきこもりになっている人にとってはなおさらでしょう。
次の「四月病」も似た感覚です。
【しがつびょう/四月病】
四月は年度初めで学校には新入生、会社には新入社員が入り、活気の
出る時節です。「今年も」自分がその活気のなかに加われなかったと
感じて落ち込みます。四月病とでも名付けたいです。
(86p)
【そうぎ/葬儀】
親が亡くなり遺体が室内に放置されるニュースを見ると他人事には思
えません。自分の親も高齢で、そうなったときどうすればいいのか分
かりません。お金のことや葬儀のことが分からず不安はとても強いで
す。親とはまともに話をしたことがないのに、葬儀のことだけを話せ
るはずがありません。
(114p)
なるほどです。
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