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2020年8月 9日 (日)

「脳と創造性」/創造性は、一部の天才の専売特許ではない

   

今日は令和2年8月9日。

  

この本は難しかったので、途中で放棄しました。

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「脳と創造性 『この私』というクオリアへ」

(茂木健一郎著/PHP)

  

それでも印象に残った言葉を引用します。

 

 創造性は天才の特権ではない

 創造性が大切だということは「お題目」として誰でも認めるだろ

う。その一方で、大抵の人は、創造的であるとは、一握りの天才に

のみ許されることだ、と考えているのではないだろうか?天才とま

でいかなくても、才能に恵まれなければ、創造的であることはでき

ないと思っているのではないか。

(20p)

  

 自分の中には創造の能力と呼べるような代物はない、と思いこん

いる人が多いかもしれない。近代の学校教育は、生きていく上で役

に立つ知恵を身につける場所であると同時に、事実上の社会階層を

形成するプロセスになっていた。勉強は、自らが学ぶ喜びのプロセ

スである以上に、他人と競争し、良い学校に入るという、選抜のプ

ロセスでもあった。その際「公平性」や「考える力」を標榜しはす

るが、その実、独創性とは無縁な、標準化された「テスト」が、選

抜の基準として使われてきた。

 創造性の本質には、他者とのコミュニケーションが深く関わって

いる。コミュニケーションのスキルを磨くことなく、ペーパーテス

トで他人と競争することばかり奨励してきた従来の学校教育が、創

造性を育むという視点から遠いものであったことは当然のことであ

る。「独創性は個人にしか宿らない」と断言したアインシュタイン

においてさえ、妻や友人たちの議論を積み重ねることが、その創造

のプロセスに不可欠だったのだ。(中略)

 他人との絶えざる競争の中、自信を失い、自分には創造性どころ

か、そもそも能力はないのだ、と思いこんでいる人たちも多いので

はないか。そのような思いこみを捨てることからしか、自分の中に

眠る創造性を解放するプロセスは始まらない。後に見るように、生

み出されたものが傑作であろうがなかろうが、天才的であろうがど

うだろうが、そんなことは生きる現場においては二次的な意味しか

持たないのである。人々が、それぞれの生きる現場において、自ら

が置かれた文脈を引き受けて様々な工夫をこらす時、そこで生み出

されたものは必ずや生において切実な意味を持つし、価値を持つ。

それが他人から傑作として評価されるかどうかは、いわば「宝くじ

に当たるかどうか」のような、半ば偶然によって左右されることで

ある。

(22~23p)

  

人間はその気になれば創造的なことができる。

それには他の人とのコミュニケーションが必要。

それぞれの立場で、一生懸命どうにかしようと

考えて行ってきたことは、創造的に価値あること。

  

  

 血気盛んな青年の頃は、お互いの価値観をぶつけて、自分の価値

観を否定されるとムキになって反論したりした。お気に入りの作家

やアーティストが否定されると、自分自身が否定されたように腹が

立った。

「あいつは天才だ」

「天才なものか、単に器用なだけさ」

「何をいう、そんなことを言うお前には、あいつの才能がわからな

いだけだろう」

 そんな青臭い議論をした覚えがある人は多いだろう。人間は、お

互いの小さな差が気になって仕方がない存在なのである。

 しかし、天才も秀才も凡才も、人間を離れて自然全体から見れば、

所詮は「人間」という一つの種の中におけるどんぐりの背比べであ

る。新しいものをつくり出す素晴らしい能力を持った脳という臓器

の「性能のスぺクトル」の中の、ほんの小さな差にすぎない。

(34~35p)

     

この視点はいいなと思います。

人間に生まれただけで、もうすごいことなんだ。

  

 

 創造性は、一部の天才の専売特許ではない。新しいものを生み出

す能力は、私たち一人一人の中にある。

 まずはそのことに気がつくことから、創造性の脱神話化が始まり、

情報技術の発達によりデジタル情報があふれるようになった時代に

ふさわしい人間の潜在能力の発揮のスタイルの模索が始まるのであ

る。

(35~36p)

  

  

人間には創造する能力がある。

気兼ねなく、自信をもって創造しよう。

  

  

このお盆休みに、

生徒たちに「〇〇時代」を視覚的に教えるアイデアを

考えたいと思っています。

「平安時代」はいつ頃で、どんなことがあったか。

「室町時代」はいつ頃で、「江戸時代」はいつ頃で・・・

教室の後ろに年表は掲示してあります。

その年表をどうにかして活かしたい。

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