『蒲団』(田山花袋)は私小説のパイオニア
今日は令和2年7月18日。
今日の朝日新聞朝刊の記事です。☟
田山花袋の「蒲団」は高校生の時に出合いました。
今も通っている地元の図書館(耐震工事はされたけど、
ほぼ高校生の頃と変わらない)に、その頃はもっと通っていました。
何を思ったか明治・大正時代ごろの小説を
次々に借りて読んでいました。
その中で、最も、今でも覚えているのが「蒲団」です。
「私小説」というジャンルもこの小説で知りました。
高校生の自分には、ドキッとする内容だったからかもしれません。
すっかり内容は忘れてしまいましたが、
ドロドロしたイメージが残っています。
今回の記事を読んで、
客観的に「蒲団」のことを知ることができました。
『蒲団』は中年のさえない作家が、弟子入りしてきた女学生に恋
をし、彼女に恋人がいると知ると嫉妬に狂い、破門にした上でまだ
未練を残すという、なんだかとても情けない小説だ。
しかし、当時の人々は驚いた。藤村が『破戒』を書き、被差別部
落問題というとてつもなく深い社会問題をも小説にできることを証
明したのと同様に、中年男の嫉妬という、とてつもなく矮小な事柄
さえも、やはり小説になるのだということを花袋は明らかにした。
明治近代文学は、また一つ、自由の幅を広げた。
そのような位置づけだったのですね。
高校生の時に読んで以来、40年以上読んでいませんが、
読んでみようかな。
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