パラリンピック〈26〉 「パラアスリート」⑬ ゴールボールの基礎知識
今日は令和2年2月23日。
前記事に引き続き、
「パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)
より引用します。
【ゴールボール選手 小宮正江/こみや・まさえ】
小宮正江は、ゴールボールの世界で「レジェンド」と呼ばれる
存在である。小宮は日本の女子ゴールボールチームが初めて出
場した2004年のアテネオリンピックで銅メダルを獲得する
と、北京、ロンドン、リオと4大会連続でパラリンピックに出
場。2012年のロンドンパラではキャプテンを務め、チーム
を優勝に導いている。まさん、レジェンドと呼ぶにふさわしい
経歴の持ち主なのである。しかし、小宮正江の顔と名前を知っ
ている人は、ほとんどいないのではないか。いや、それ以前に、
ゴールボールという競技の存在自体を知っている人が、いった
い何人いるだろうか。
(237p)
競技の存在はうっすら知っていましたが、その深さについては
この本を読んで知りました。
いかに薄っぺらい知識であったと知らされました。
もちろん小宮さんの名前も知りませんでした。
この本を読んだ後だったので、2月17日に小宮さんが、
5年連続でパラリンピック代表に選ばれたニュースに
反応できました。
☝ 右が小宮正江選手。左は同じく代表に選ばれた浦田理恵選手。
パラスポーツは、車いすバスケや車いすテニス、パラ陸上、パ
ラ水泳などのように、健常者スポーツに原型があって、それを
障がい者向けにアレンジしたものと、ボッチャのように最初か
ら障がい者のためにつくられたスポーツに大別できる。
ゴールボールは健常者のスポーツに原型をもっていないから後
者に属することになるが、ボッチャの試合はクラス別に行われ
るのに対し、ゴールボールの試合は全クラスが一緒に行われる。
障がいの程度によって選手を分けるのではなく、参加者全員が
最重度(全盲)に合わせることによって障がいを均一にしてし
まうのだ。
その結果、コートの中では完全に平等な状態が実現しており、
障がいの軽い・重いは意味をもたないのである。
(241p)
フムフムです。こうやって基礎知識を確認します。
次の基礎知識。
ボールはバスケットボールとほぼ同じサイズの7号球で、非常
に硬い素材でできている。重さは1.25キロとバスケットボ
ールのほぼ2倍。中が空洞になっていて鈴が入っているから、
動くと音がする。選手はこの音を頼りにボールの軌道を予測し、
ボールの来る方向に体を投げ出して捕球するのである。
プレーがはじまるときは、審判が必ず、
「Quiet Please!」
と観客に向けて注意を促す。ゴールボールは音と振動がすべて
のスポーツだから、プレー中に声援を送ることはご法度なので
ある。
(243p)
バスケットボールの重さの2倍というのは、
振動を生じさせるための重さなのでしょう。
つづく。
コメント