「函館の大火」⑦/死者数、行方不明者数
今日は令和元年11月13日。
前投稿に引き続き、
「函館の大火 昭和九年の都市災害」
(宮崎揚弘著/法政大学出版局)より引用します。
数字を正確にここに書き留めます。
昭和9年3月21日の函館大火の死者数、行方不明者数です。
〇死者 2166人
内訳は大火による死者2054人と大火による傷病者(傷病死)
112人である。大火による死者では溺死が917人、
焼死が748人、凍死が217人、窒息死143人、その他
29人である。死因の1位が溺死なのは注目に値しよう。
大火による傷病死では肺炎52人、凍死18人、火傷17人の
順である。それらの数値が意味するものは大森浜で激浪に
さらわれて溺死した人、運よく助かったものの全身濡れ鼠になり
凍死した人、橋の崩落で新川に転落し窒息したり凍死した人、
寒さで肺炎になって死亡した人等が火焔と火流に倒れて焼死した
人より多かったということである。
〇行方不明者 662人
それは、家族、親族、知人より届出のあった者の数であるが、
激浪で海中に呑まれたものと考えられている。
(188p)
この数字から、函館大火がどのような災害だったのか見えてきます。
苦しんで死んでいった人たちの死が風化しないことを願って、
こんなブログですが、書き留めました。
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