「朝焼けのピンネシリ」/一貫百五十匁の赤ちゃんの重さは?
今日は令和元年10月13日。
前投稿に引き続き、本「朝焼けのピンネシリ~
新十津川物語5~」(川村たかし著/偕成社)より。
主人公の中崎フキの娘、あやに第一子が生まれたシーンです。
大正八年のことです。
あやに女の子が生まれたのは、四月も九日になってからである。
予定よりも十日もおくれていた。
一貫百五十匁(もんめ)(約四・三キログラム)もある
大きな赤ん坊がけんめいに泣きたてると、
家中はきゅうに活気づいた。
(中略)
(あや)「名まえをおねがいしますよ。」
「うん、あいはどうじゃろうか。栃谷あい。」
(あやの夫の)和三郎が切り出すと、
「そいつはいいた。あやの子だ。あいとはぴったしだ。」
まっさきに恭之助が賛成した。
むろんフキにも異存はなかった。
(55~56p)
引用した理由は、あいが生まれた日が4月9日であること。
私の誕生日と同じなので、読んでいて思わず付箋をはりました。
そしてもう一つは重さの単位「貫」「匁(もんめ)」
重さの単位として、1貫は1000匁に当たり、
明治時代に 1貫 = 正確に3.75kgと定義されました。
※引用:Wikipedia
つまり1匁は3.75g。
身近にこの重さのものがありました。
これです。☟
参考:Wikipedia
「匁」は江戸時代以前は、銀貨の単位でした。
金貨の単位が「両」でした。
匁(もんめ)と聞いて思い出すのが、「花いちもんめ」
関連があるのか調べました。
※今日のはてな?はないちもんめの意味が怖い?うたの歌詞や花の意味についても!
☝ ここから一部引用します。
自分達の子供が(あるいは「女の子」という説も・・・)
泣く泣く子買いに買われていってしまう様子を
うたにした説があるようです。
いわゆる「口減らし」ですね。
経済上の理由から(養うべき)人数を
減らさなければいけなかった為。
昔作られた歌は内容が怖く残酷過ぎるものも
結構あるみたいですね。
大人からは教育に良くないなどの反論意見も出ています。
確かに意味を知ってしまうと怖いですが、
子供の場合何も意味を考えないで遊んでいるので、
みんなが楽しければいいのでは?と私は思います。
(中略)
一般的には価格一匁の花を売り買いする際の
やり取りだとされる説があります。
花を売り買いする歌だとそんな怖く感じませんよね。
しかし「花」は若い女性の隠語であり、
一人が一匁を基本とする値段で行われた人買いに
起源があるともされる説もあるのです。
(中略)
勝~ってうれしいはないちもんめ = 女の子を安く買えて、うれしい
負け~てくやしいはないちもんめ = 自分の子供を安く買われてくやしい
あの子がほしい。あの子じゃわからん= あの子を売ってください。
いや、あの子は負けられない
この子が欲しい。この子じゃわからん= この子を売ってください。
いや、この子は負けられない
相談しましょ そうしましょ = それじゃ、相談しましょう
人買いと農民のバトルの様子をうたにしたみたいです。
この歌を歌詞を想像すると、農民たちが自分の子供を手放したくなくて、
泣きながら交渉しているようなイメージがわきました。
これはあくまでも一説です。
でもいい勉強ができました。
授業のネタになりそうでしょ。
コメント