「がんになって良かった」その4/努力してきたから言える言葉
今日は令和元年9月20日。
前投稿に引き続き、9月16日に放映された
「ひとモノガタリ ”がんになって良かった”と
言いたい ~京大生のSNS闘病記~」の
読み物化をしていきます。
〇山口雄也さんのブログを読んだのをきっかけに、
山口さんから勇気をもらった人がいた。
椎名健さん。22歳。
〇昨年、白血病を診断され、大学院を休学。
治療の副作用で苦しみ、指1本も動かせない時もあった。
〇そんな時に目にした「がんになって良かった」
椎名さんの語り。
椎名:がんになって良かったと思ったことは、
本当になかったです。
また楽しい生活が戻ってくるから、
今は辛抱だっていう、そのことしか思ってなくて。
ここに、山口さんの「未来のために生きるのではなく、
今を生きる」の意味を解く言葉があると思いました。
「未来のために生きる」というのは、
「明るい未来を信じて今は辛抱する」ということなのでしょう。
でもそれだと、今の生活が充実しない。
今やりたいことに取り組むことで、今は充実する。
「今を生きる」はそういうことだと思いました。
椎名さんの言葉がきっかけで、理解が進みました。
〇なぜ山口さんが「がんになって良かった」と書いたのか、
椎名さんは、山口さんのブログを読みあさります。
そして、大学院入試のために勉強をしていることなどを
知ります。椎名さんの言葉です。
椎名:がんになって良かったという言葉は、
彼が努力してきたから言えるんだなと思って。
この日々を無為にしてしまったら、もったいないというか、
できることをやっていって、最終的にはがんになったことが、
自分の人生にとってプラスだったって言えるような
闘病生活をにしたいなと思うようになってきました。
〇椎名さんはブログにも次のように書きました。
椎名:僕も彼のように、今を大切に生きたい。
「がんになってよかった」と言える日を信じて。
椎名さんが言うように、山口さんはきっと大学院入試の勉強だけでなく、
日々努力してきたひとなのでしょう。
1日1日を大事にしてきた人だから「癌になって良かった」と
書いたと思います。
椎名さんのおかげで、ここでも理解が進みました。
〇椎名さんのことを知って、山口さんがこう言っています。
山口:自分の書いたものが、誰かの力、支えになっているっていう、
それだけですごくうれしいことですし、
僕も逆に応援されているというか
支え合えているというか。
そういう時に、1人じゃないなって思います。
〇さらに山口さんはこんな話もしました。
山口:失うものがある中で、やっぱり得るものは多くて、
こういう経験をしなければ、
一生知らなかったであろう人々、世界に触れることが
できたので、それはすごいギフトなんだろうなって
思っています。
若者たちのやり取りが勉強になります。
この番組で、応援し共感しあうことで、
一方的ではなく、支え合っていることが
幾度となく感じることができました。
つづく
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