「英雄たちの選択 名人円朝」その3/「コーシャスシフト」
今日は令和元年8月8日。
前投稿の続きで、7月17日放映の「英雄たちの選択
名人円朝 新時代の落語に挑む!~熊さん八っつぁんの文明開化~」より。
もうひとつ聞き書きしておきたい箇所がありました。
脳科学者の中野信子さんの発言です。
三遊亭円朝が政府の要人とも接触するようになった話の時に
出た発言です。
中野:行政が絡むと、どうしても文化っていうのは
つまらなくなるなあって。
集団的極性化が起きるので、コーシャスシフトと言われますが、
平均的な意見を言っておかないと、
自分は社会的排除にあうかもしれないという恐怖があるので、
平均的な意見を言うことで、自分の身を守る。
構成員それぞれが。
面白い意見が出せない。
そういうところがあるので、なかなか文化と行政の相性は
難しいです。
なるほどです。
行政に絡まなくても、面白い意見が出しにくい雰囲気は
何度も体験してきました。
その雰囲気は、こうやって分析できるのか。
☝ ここから引用します。
コーシャス・シフトの具体例は、会議などで
「決定案が慎重になりすぎる」「安定志向に陥る」
「チャレンジ精神の欠如」といったものです。
この意識もまた責任回避の現れと考えられます。
つまり、リスクテイキングしていかない、
リスクを回避しようとするということです。
集団で何かを考えると、
そんな傾向が強まることがあります。
「無難に何事もなく、そんなにリスクのあることは
しなくていいだろう。」と言ったセリフが
会議や話し合いの席で出てくると、
その傾向に流されはじめているのではないでしょうか。
リーダーの方は、消極的になりすぎないようにも
注意しないといけませんね。
このサイトでは、「コーシャス・シフト」の対語として、
「リスキー・シフト」を説明していました。
☝ ここから引用します。
リスキー・シフトとは、一人ひとりでは
慎重であっても、何人かで話合うと、
より大胆な方向へエスカレートして、
より過激な結論になる現象。
普段は穏健な考え方をし、
比較的節度を守って行動することのできる人が、
大勢の集団の中では、その成員が極端な言動を
行なっても、それを特に気に掛けもせずに同調したり、
一緒になってそれを主張したりするようになっていきます。
集団思考として知られている現象のひとつで、
アメリカの心理学者ストーナーが1961年に報告しました。
なるほどです。
いい勉強になった発言です。
これで「英雄たちの選択 名人円朝 新時代の落語に挑む!
~熊さん八っつぁんの文明開化~」の読み物化完了。
今晩の道草も終了。
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