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2019年3月17日 (日)

「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」その2/保護者の皆さんに望むこと

今日は3月17日。

  

前投稿に続いて

 「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!

(ニキリンコ、藤家寛子他著/花風社) から引用。

いい文章だったので、たっぷり引用します。

  

ニキ·リンコが保護者の皆様に望むこと

ニキリンコ:自閉っ子のまわりの大人は、自分のお楽しみも

  追求してほしいです。それは大人の役目ですよ。

  大人が幸せそうにしていないと、子どもは大人になるのが

  怖くなっちゃいます。私たちの脳みそは情報の集め方が偏ってるし、

  中には私みたいに、ただでさえ心配ごとをこさえやすい

  タイプの子もいる。だからこそお父様お母様は幸せな顔を

  見せてほしい。ときには子ども預けて映画見に行ったり、

  お取り寄せしたお菓子を、子どもにはちょっとしか分けずに

  おいしそうに食べたり。そういう姿を見せてほしいですね。

  私は不器用で、家庭科の手芸がつらかったんです。でも母が昔、

  頒布(はんぷ)会で手芸キットを買ってたことを知っていた。

  「頒布会の支払いが~」って言ってるのも聞いた記憶があるおかげで、

  「ママはお金を払ってまでやりたかったんだ」と思うことができた。

  私にはつらいけど、趣味でやる人もいる以上、

  「罰でやらされているわけじゃない」とわかったんです。

  あ、これは趣味なんだ!とわかるかわからないかで全然違う。

  自分は体育が苦手でも、わざわざ誘い合って

  スポーツをやりに行っている大人がいるのを見聞きすると、

  「体育は罰じゃない」ってわかるんです。

浅見:周囲の大人が、まず幸せな大人になるのが、

  自閉っ子支援の第1歩というところですかね。

ニキリンコ:ただ楽しむだけじゃなく、しつこく実況中継まで

  した方がいいです。自分の興味に気を取られてるときは、

  ごそっと見のがすから効き目が出ない。現状はつらくても、

  幸せになろうとしてることを実況中継。試行錯誤を実況中継。

  うまく行って楽しいときも実況中継。

  鈍い子ども、よそ見してる子どもにも、

  「お母さんは幸せなんだ」ってわかるように。

  幸せ\不幸せは固定じゃなくて、山あり谷ありなんだってわかるように。

浅見:そうか。それは大事なことですね。

(302~303p)

 

  

藤家さんが当事者の皆さんへのメッセージとして

次のようなことを言っていました。

  

私が発達障害を抱えていても、社会に溶け込めたのは、

 

何のおかげだろうと考えた時一番強みだったのは、

 

マナーをきちんと習得していたことだと思うんです。

 

うちは、お行儀に厳しくて(ちょっと行き過ぎだったと思いますが)

 

マナーをしっかりと叩き込まれました。

 

こう言うと、すごく難しいこと知っているように

 

勘違いされてしまうのですが、些細なことです。

 

あるべき時に、あるべき行動を取れるかどうか、そういうことが、

 

社会に出た時に、とても大切になってきます。

 

別に、社交界で通用するようなマナーをに身につけろと

 

言っているわけではありません。最低限ののルールでいいんです。

 

挨拶はきちんとするとか、目上の人には敬語を使うとか。(中略)

 

仕事する能力とか,要領のよさとかは、いざ働き出せば身につくものです。

  

(304~305p)

  

やはりマナーは大事ですね。

説得力があります。

  

  

以上で「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」からの

引用を終了。

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