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2019年3月 3日 (日)

20190223報告その5/キミヤーズ塾 素数は数の中の結晶 遊び心・創造性・反骨精神

今日は3月3日。

  

前投稿に引き続き2月23日の報告。

  

キミヤーズ塾で勉強になったことを書き留めます。

  

〇村上公也先生は、「素数は数の中の結晶」で、

 数字の中で輝いて見えると表現していました。

 ※なるほどと思いました。

〇村上先生の国語。

 言葉をもてあそび、その言葉に体臭をつけていくこと。

 ※創作熟語などの学習で、漢字の意味について調べ、

  他の漢字と組み合わせて、新しい熟語を作ったりすることで、

  その漢字に親しみが出てきます。身近な漢字になってきます。

  テストの時に覚えるだけの漢字ではなくなります。

  そういうのが「体臭をつける」ということだと思いました。

 ※これは社会科でも言えます。

  絵画作品や彫刻作品も十分に見ていないのに、

  作者名を覚えても、身につきません。

  作品を見て、その人の生涯を知ったりすることで、

  その人物が身近になってくるのです。

  地理でも同じです。

  場所を地図に確認し、生活の様子を写真や映像で見ると、

  だんだん身近になってきます。

  一番いいのは、そこに実際に行って、見てくること。

  授業で、時間的に空間的に制約がある中で、

  生徒にどこまで事象に関わらせるか。課題ですよ。

      最近、私は後醍醐天皇が身近になりました。

〇教師の大事なことは子どもを「その気にさせること」

 ※懐かしい。最初に村上公也先生の講座に出た時に

  印象に残ったこと。

  ここでも道草 11月24日の講座4/「その気」になりにくさが障害の本質(2013年12月1日投稿) ・・・村上先生との最初の出会いは2013年11月でした。

  「その気」が「やる気」になっていくのです。

〇赤木先生:教師って、個別指導が効率的でいいと

 思っていませんか。

 ※思っていますね。実際、今年度支援級で10人~11人で社会科の

  授業をやってきましたが、きつかったですね。

 赤木先生:学習だといつも効率的なのに、行事になると

 「みんな一緒に仲良く」という雰囲気が作られます。

 ※村上先生は、学習でも「みんな一緒」を

  できるだけ実行しようとします。

  

〇キミヤーズの3本柱を復習。

 ・笑顔

 ・考える

 ・つながる

 ※学習でも、メンバーに役割をふったりして、一緒に行うことで、

  「つながる」のです。

 ※でも人数が多いと一斉授業中心になってしまいます。

  もう少し人数が少ないと、1人1人が見えて、

  その子にあった学習ができるのになあと思っていた1年でした。

  

〇赤木先生:できたことほめると、自己肯定感は上がる。

 しかし、これでは、できないとほめられない。

 子どもが自分のやりたいことや表現したことを、

 「そうきたか」と損得抜きで面白がってくれる大人がいるのがいい。

 そうすることで、アイデアが湧いてくる。

 役に立つことをほめたら、だんだん先細りになる。

 しょうもないこともOKを出していくと、

 やはりアイデアが湧いてくる。

 

村上先生が著者の一人として名を連ねる本が、

久々に出版されました。

7176vkqwpl amazon 

ユーモア的即興から生まれる表現の創発

(赤木和重編著/クリエイツかもがわ)

  

さっそく購入しました。

  

その中で、奈良女子大学の麻生武先生が

村上先生について書いている部分から引用します。

  

村上先生のどこがすごいのか。

私は、村上先生に卓越している点が三つあると思っている。

一つ目は、「遊び心」である。

二つ目は、「創造性」である。

三つ目は、「反骨精神」である。

それらを三つ持っいること自体は、それほど特異なことではない。

それらは、「教育」にかかわる人には必須のものである。

先生が並外れているのは、それぞれの質というか、そのパワーである。

一般的に言うと、「子育て」に必要なのは、「遊び心」と「創造性」。

「反骨精神」は必要ではない。

「学問(研究)」に必要なのは、「反骨精神」と「創造性」。

「遊び心」はスパイスになるが、必ずしも必要ではない。

「芸術(アート)」に必要なのは、「創造性」と「反骨精神」と

「遊び心」。

「学問(研究)」と似てはいるが、「遊び心」が必要な点が異なっている。

「教育」に必要なのは、まず「遊び心」と「創造性」。

その点は「子育て」と共通である。

少し違うのが「反骨精神」も必要だという点である。

教育される側の「創造性」を高めようとするならば、

教える側の「反骨精神」が不可欠だからである。

(120~121p)

 

「遊び心」とは何か、簡単に説明しておきたい。

「遊び心」のルーツは、哺乳類の親が子どもを可愛がる心にある。

私はそう考えている。

子どもを可愛く思い、子どもの旺盛な探索活動を魅力に感じ、

攻撃性を抑制する心が「遊び」の原点だ。

ところが、人はその気持ちを子どもに投影して、

子どもを「遊ぶ」存在だと思ってしまうのである。

だが、実は、子どもが「遊んでいる」と思うのは、

大人の「遊び心」のなせるわざなのである。(中略)

「遊び」はそのような哺乳類の「心」から生まれた

特殊な心的態度だ。

よって、「子育て」や「教育」に「遊び心」が必要なのは

当然のことと言える。

ところが、残念なことにそのことを理解していないというか、

「遊び心」がやせ細ってしまった親や先生が増えているのである。

さまざまな折に、子どもを可愛く思うには、哺乳動物として

ヒトが培ってきた「力」が必要である。

なぜこの子は〇〇が分からないのだろう、

なぜこの子は〇〇が分かるのだろう。

どちらであれ、それを不思議に思う心が、

子どもを可愛く思う「遊び心」に他ならない。

(121p)

  

引用したけど、この文章で不明なところがあります。

「遊び心」がやせ細ってしまった親や先生は、

どういう行動をとってしまうんだろう?

結局子どもの反応を待てない、ゆっくり見られないと

解釈してもいいのだろうか。

思うように子どもが行動しないと、すぐに矯正してしまう。

子どもの反応を楽しめない大人ということかな?

こうしたら、子どもがどんな反応が返ってくるかを楽しむ。

そう考えたら、確かに教師には「遊び心」が大事だと思います。

口答えする子どもにだって、「遊び心」があれば、

怒ることなく楽しめます。

  

村上先生の「反骨精神」こそが、村上先生の並外れた

「遊び心」と「創造性」の起爆エンジンなのだ。

単なる、漢字の書き取りの反復学習なんて、

反吐が出るほど嫌いだ。

「せんせい、あのね、どうぶつえんに行ったよ。

ぞうは大きかった。とてもたのしかった。」といった

定型的作文指導なんて、子どもの豊かな発想を型にはめる

最悪の指導だ(ときっと思っているに違いないと、

私は勝手に想像している)。

村上先生はとにかくラディカルだ。

もっと子どもたちの主体性を尊重し、

彼らの豊かな創造性を発揮させて、

もっと授業空間を、創造的な協働作業の場に変える必要がある。

そう感じているからこそ、「うんち文字」「創作熟語」

「ローテーションカード」「見えない積み木」など、あっと驚く

「遊び心」に富んだ「創造的な」教育的な取り組みがどんどん

ひねり出されたのだ。

(122p)

  

疑問に思うことは、日々の指導でもあります。

こんな面白い歴史を、たった1時間で伝えなければならない。

無理!

じゃあどうするか?

現時点では、テレビ番組を巻き込んだ実践を

昨年春から実行中。

しょうがないと思わずに、村上先生の反骨精神を見習って、

これからももっともっと考えていきたい。

 

村上先生の反骨精神を示す、

村上語録から四つの語録を紹介しておこう。

「『正しい』ということほど『怪しい』ものはない」

「偉そうにしたら、それでもう人間終わりだ」

「権威、権力に逆らわず、徹底的に避難すべし」

「オリジナリティにこそ真価を見出すべきだ」

これが村上魂である。

(122p) 

  

特に4つ目の言葉がいいですね。

私が村上先生の元に通うようになった理由です。

  

  

今回がキミヤーズ塾10回目の参加。

5回目、10回目と言うように、

5回ごとに次回無料参加券をいただけます。

今回もらうことができました。

その時に「なぜ、そんなに参加するのですか?」と

みんなの前でF先生に聞かれました。

その時に思い浮かんだ言葉を言いました。

  

「クセになってしまったからです」

  

何度でもキミヤーズ塾の雰囲気を味わいたいのですね、きっと。

私以上に常連のH先生から、

「それではまた夏に」と言われました。

今年の9月に、無料参加券を使って参加しているでしょうね、きっと。

クセになっていますから。

  

以上でキミヤーズ塾の報告を終了。

   

  

   

   

 

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