「列島誕生 ジオジャパン 第1集」より/次々と火山島が衝突していくシーン
今日は9月30日。
前投稿の続きで、昨年7月23日に放映された
「NHKスペシャル 列島誕生 ジオジャパン
第1集 奇跡の島はこうして生まれた」より。
それでは今回は列島誕生を導いた第2の事件。
聞き書きします。
ナレーター:富士山を取り巻く南関東の山々。
日本が二本だった頃、この辺りは海でした。
この風景はまさに、第2の事件、
火山島の連続衝突によって造られました。
こうやって説明が始まった第2の事件。
一部要約。
南関東の山々の一つ、丹沢山地では、
400mの高さから枕状溶岩が発見されます。
枕状溶岩は海底での噴火で流出した溶岩が、
海水によって急激に冷やされることによってできます。
海底の産物なのです。
さらには、サンゴやオウムガイの化石も発見されます。
なぜ、山の上にこのような枕状溶岩や
海の生き物の化石が出てくるのか?
枕状溶岩とサンゴがある場所が、
丹沢山地のはるか南に発見されました。
それが伊豆や小笠原の島々です。
実は丹沢山地も、もともとは南の火山島だったのです。
ナレーター:これら南の海の火山島こそ、
第2の大事件の主役たちです。
この火山島(御蔵島)、実は・・・・
水中から見ると、広大な裾野をもつ巨大な海底火山です。
孀婦岩も、海の底から1200m盛り上がった巨大な火山です。
※「孀婦岩」についてはここを見てください↓
ここでも道草 今晩、まもなく「孀婦岩(そうふがん)」を特集する番組放映(2018年9月29日投稿)
ナレーター:これら伊豆の火山島は、
関東の方に向かって一直線に並んでいます。
実はこの並び方こそが、第2の大事件を引き起こしたのです。
一部要約。
もともと火山島の列は、
日本列島の南で西向きに並んでいました。
日本列島が大陸から引きちぎられ、
日本が二本になっていた頃に、
火山島ののっているフィリピン海プレートが移動して、
北向きになり、ちょうど二本の日本列島の間に向かって
火山島が進むようになりました。
そして、最後の写真でスポットライトが当たった場所に、
火山島が連続して衝突するようになりました。
再び聞き書きします。
ナレーター:地球史上稀な火山島の連続衝突。
(中略)
日本列島がまだ二本だった頃、今の関東の辺りは、
東日本と西日本を隔てる海峡でした。
その南の沖合には、火山島が一列に並んでいます。
海底から見ればどれも巨大な火山です。
火山島の周囲では、ひっきりなしにあの枕状溶岩が
生まれていました。
浅い海にはサンゴ礁が発達しています。
そして1500万年前。
フィリピン海プレートが北に移動します。
これが奇跡の始まりでした。
一列に並んだ火山島が、次々と西日本と
東日本の間へと向かって行ったんです。
500万年前頃には、丹沢山地の元になる島々がぶつかりました。
島の周囲のサンゴ礁も海底の溶岩も
陸地の高いところへ押し上げられていきます。
丹沢の山中にサンゴ礁や枕状溶岩があるのは、
この大事件の名残です。
空から見たこの光景は、
連続衝突の規模の大きさを物語っています。
最も初期に衝突した火山島が櫛形山地になりました。
その後やって来たのは御坂山地になり、
続いて丹沢山地になり、最後の衝突で伊豆半島ができました。
日本列島誕生、第2の大事件。
それは2つに分かれていた日本の間を偶然埋めるように起こった
火山島の連続衝突でした。
(中略)
火山島が連続して衝突する山々からは、
大量の土砂が流れ始めました。
その土砂は二本に分かれていた日本の間の海を埋め、
今の関東平野の元となりました。
偶然に起こった火山島の連続衝突により、
それまで2つに分かれていた日本列島が、
ついに一本につながったのです。
およそ500万年前の出来事でした。
以前から伊豆半島は衝突した島だとは聞いていました。
それだけではなかった。
次々に火山島が衝突して山地ができたことが
よくわかった素晴らしい映像でした。
このような映像満載のこの番組を、
いつかは授業で使いたいですね。
火山島が衝突したことで、
今身近にあるものが誕生した話を次の投稿で書きます。
つづく
コメント