「列島誕生 ジオジャパン 第1集」より/大地から引き裂かれる仕組み
今日は9月30日。
前投稿の続きで、昨年7月23日に放映された
「NHKスペシャル 列島誕生 ジオジャパン
第1集 奇跡の島はこうして生まれた」より。
第2の大事件について読み物化しようとしましたが、
その前に、なぜ日本列島が大陸から引きちぎられたかを
説明している映像の読み物化をしたいと思いました。
実行。
ナレーター:地球の表面を覆う十数枚の岩盤、プレート。
仲でも最大のものが太平洋プレートです。
この地球最大のプレートの西のはじに接していたこと、
それが日本列島の運命を決めたと考える研究者がいます。
地球物理学者の吉田晶樹(まさき)さん。
最新のコンピュータシュミレーションを使って、
太平洋プレートの動きを再現しています。
右側からもぐりこんでいるのが太平洋プレートです。
太平洋プレートは地球最大のプレートで、
厚さは100kmもあり、極めて重くなっています。
そのため日本付近では、自らの重さで、下へと沈んでいきます。
吉田さん:沈み込んだプレートの体積を埋め合わせるように、
時計回りの上昇流が生まれます。
この上昇流は沈み込んだプレートの側面を押します。
ナレーター:側面を押された重い太平洋プレートが、
沈み込みを続けることで、右向きの強い流れが生まれます。
太平洋プレートのように巨大なプレートでないと起こらない
強い流れです。
同じシュミレーションを上から見ると
プレートが沈み込むと、その時生まれる流れに引きずられて、
ユーラシア大陸が引き伸ばされていきます。
そして大陸はしだいに薄くなり、
次にちぎれました。
吉田さん:マントルの上昇流が陸のプレートを引き裂きます。
そうすることによって日本列島は大陸から
引き離されたのです。
ナレーター:日本列島誕生、第1の大事件。
それは地球最大の太平洋プレートが、
大陸の縁に接していたことで起りました。
この運命的な場所で、地球の歴史上たぐい稀な
大陸の引きちぎりが起きて、日本列島が誕生したのです。
そんなちぎられた土地で、私たち日本人は生きているのですね。
大地は、揺るぎないようなものに思えますが、
この話を知ると、危なっかしい場所に住んでいるのだと
思えてきます。
ただその変化が、人間にとってはとてもゆっくりなので、
大地は揺るぎないものと感じるのでしょう。
つづく
コメント