「8月15日のプレーボール」その3.屋根裏に野球道具を隠したのは・・・
今日は8月22日。
前投稿に引き続き、
8月1日放映の「歴史秘話ヒストリア 8月15日のプレーボール
高校野球 戦火の中の青春」の聞き書きをしていきます。
再現ドラマ
阿部正:戦争が終わったら、その時は、みんなで野球部復活させよう。
そして、今度こそ、後輩たちを甲子園に連れて行こう。
映像
ナレーター:1945年8月。終戦。
平和を取り戻したとはいえ、野球部が再開する見込みは
全く立っていませんでした。
そんな時、生徒たちの前に、戦場から帰ってきた
野球部のOBが姿を現します。
再現ドラマ
OB:お前たち、ついてこい。
ナレーター:連れていかれたのは、校舎の屋根裏部屋でした。
現役:おおおお。
ナレーター:実はここに野球道具を隠し人物こそが、阿部正でした。
3年前、将校から野球を否定された日の夜のことです。
(ノックの音)
先生:どうぞ。
阿部:失礼します。
先生:おお、正か。遅くにどうした?
阿部:先生、お願いがありまして。
野球道具を燃やせと言われました。
先生、道具、隠しませんか。
先生:でも、お前。
阿部:ずっと大事に使ってきた道具が、燃やされるなんて、
見ていられません。
戦争が終われば、きっとまた野球ができる時代が来ます。
ナレーター:正が隠し場所に選んだのが、人がふだん出入りしない屋根裏。
自分に何があっても、野球を復活させる手立てを講じ、
夢を守り抜こうとしたのです。
ナレーター:こうして、名門一関中野球部は、復活します。
正に憧れ、野球部に入部した田村泰延さん。
同じ投手の道を歩んだ田村さんにとって、
正は、唯一無二のヒーローだったと言えます。
田村:命懸けていた。
それだけ、野球に対して情熱がやっぱりあったじゃないですかね。
ありがたいですね。こういう先輩をもったことがですね。
ナレーター:伝説のエースピッチャー、阿部正。
戦火によって、青春も命も奪われた正の思いは、
今も東北の大地でしっかりと受け継がれています。
「ぞれぞれの街にいた、沢村さん」の一人である、
安部正さんのことを書き留めることができました。
ちなみに、阿部正さんの母校の一関中は、
戦後1946年大会に復活した全国高校野球に出場しています。
田村さんも投げています。
この番組からまだ引用したものあり。
つづく
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