伯仲叔季/実力伯仲/司馬懿仲達
今日は8月18日。
8月16日の記事に引き続き、
5月16日放映の「林修のニッポンドリル テーマは”お米”」
(東海テレビ)より。
何回かこの番組は録画してありますが、
見るのは、この放映が初めてでした。
「間違えやすい日本語」というコーナーが、
毎回ラストにあるようです。
これがまた勉強になりました。
クイズ形式で3問です。
年賀状を書くことにしたのぶさん。
父親の弟の「おじさん」はどちらの漢字が正しい?
これって、その都度調べて覚えたつもりでいるのですが、
いざ、こうやって尋ねられると自信なし。
正解は少し下に書きます。
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正解は・・・
「叔父さん」です。
正解を言っただけでは終わらないのが、林先生。
林先生の説明を聞き書きします。
この映像をバックに語り始めました。
うわ~面白そう!そう思って真剣に話を聴きました。
林:自分の父、あるいは母、どっちでもいいんすけど、
兄弟で、父、あるいは母の上だったら「伯」です。
父母の下、弟であれば、こちら(叔)です。
これはもともと中国で、男の子の兄弟を順番に、
「伯仲叔季(はくちゅうしゅくき)」の順番で言ったんです。
長男、次男、三男、四男(よんなん)ということですから、
この順番を、今、親戚の「おじさん」という言葉に当てているんです。
ちなみに、「実力伯仲」、拮抗(きっこう)という意味の
「実力伯仲」は、ここからきております。
長男と次男が同じくらいの能力で競っているというところから
できた言葉なんです。
「叔父さん」か「伯父さん」か迷った時に、
「実力伯仲」の4字熟語が浮かべば、
「伯」は長男を表すことに気づいて、
父親の兄が「伯」だと行きつく・・・かな?
こんな故事成語があります。
故事ことわざ辞典より引用します。
死せる孔明、生ける仲達を走らす
意味は次の通り。
死せる孔明生ける仲達を走らすとは、
すぐれた人物は、死後にも生前の威力が保たれていて、
生きている者を恐れさせることのたとえ。
注釈。
「孔明」は蜀の諸葛亮孔明、
「仲達」は魏の司馬仲達のこと。
三国時代、諸葛亮孔明は蜀と魏が五丈原で対陣している最中に病死し、
蜀軍は陣を引き払って帰国しようとした。
孔明が死んだと聞いた魏の将軍司馬仲達は追撃を始めたが、
蜀が反撃の構えを示すと、孔明が死んだと見せかける
計略だったのではと疑い、あわてて退却したという。
諸葛亮孔明のライバル司馬懿(しばい)。
字(あざな)を仲達と言うそうです。
司馬は姓。これは日本の姓(名字)と同じ。
懿は諱(いみな)と呼ばれ、諱で呼びかけるのは、
親や主君にしか許されない非常に無礼なこととされていたそうです。
そこで、誰でもその人の名を言えるように、
字があったそうです。仲達がそれです。
ここで、上の林先生が説明してくれた話と関連します。
「仲達」からして、司馬懿は次男だと想像できるのです。
「仲」の文字が入っているからです。
日本で言うと「次」「二」という漢字が入っているのと同じです。
そして日本と同じく、次男ならば必ず
「仲」をつけなくてはならないわけでなく、
でも「仲」がついていたら、次男の可能性が高いというわけです。
参考:もっと知りたい!三国志 字(あざな)って何!?知らないとちょっと恥ずかしい名前の呼び方
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