「AI vs 教科書が読めない子どもたち」からの引用5/卒業までに、教科書を読めるようにすること
今日は6月10日。
前投稿に引き続き、「AI vs 教科書が読めない子どもたち」
(新井紀子著/東洋経済新聞社)からの引用です。
たくさん引用してきました。
図書館に返す本なので、手元に大事な文章をとっておきたい、
何度も読み返したい気持ちからです。
でもいよいよ最後。
中高生の読解力については、現場の教員のみなさんが、
最も敏感にそれを察し、危機感を抱いておられます。
高等学校の先生からは、「板書ができない」という
悩みを打ち明けられました。
板書をしても、書き写せない生徒が増えているからだそうです。
筆記試験が難しくて普通免許が取得できない卒業生や、
折角、板前修業をしても、調理師免許が取れない卒業生も
少なくないそうです。
AIと共存する社会で、多くの人々がAIにはできない仕事に
従事できるような能力を身につけるための
教育の喫緊の最重要課題は、中学校を卒業するまでに、
中学校の教科書を読めるようにすることです。
世の中には情報は溢れていますから、
読解能力と意欲さえあれば、
いつでもどんなことでも大抵自分で勉強できます。
今や、格差というのは、名の通る大学を卒業したかどうか、
大卒か高卒かというようなことで生じるのではありません。
教科書が読めるかどうか、そこで格差が生まれています。
(240~241p)
何度も書いてきましたが、
4月から18年ぶりに中学校教師となりました。
定年までの4年間は、
このまま中学校での勤務でしょう。
そんな時にこの本を読んだのはタイムリーでした。
中学校の教科書が読める子どもを育てることをベースに、
今からやっていきたい。
当然、今晩つくる社会科プリントは、
少し変化をつけたい。
戸田市の先生たちのように工夫をしていきたい。
いい本でした。
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