6年前の「世界ふしぎ発見」3/古代ポリネシア人の移動ルート
今日は5月5日。
前投稿に引き続き、
2012年6月23日放映の「世界ふしぎ発見!南太平洋クック諸島
ラストフロンティア 海の冒険者たち」のことを書いていきます。
オークランド博物館の考古学部部長の
ルイース・フューレ博士の説明の聞き書きから・・・
フューレ博士:ポリネシア人の祖先は、ニューギニアの
ビスマルク諸島周辺から来たラピタ人と呼ばれる
人々と考えられています。
彼らは、ラピタ時と呼ばれる特徴的な模様の施された
土器を残していることから、ラピタ人と名づけられたんです。
レポーター:そして、出土したラピタ土器の年代から、
彼らの移動ルートがわかると言います。
フューレ博士:およそ3200年前に出現したラピタ人は、
数百年かけてカヌーで島伝いに、3000キロ以上離れた
フィジーやトンガ、サモアにまで到達しました。
でも、そこから先には進まず、1500年以上も留まっていたのです。
レポーター:先生、なぜサモアやトンガのあたりに
長い間留まっていたのでしょうか?
フューレ博士:そこから東は、島と島の距離がとても離れているからです。
まさに、広大な海の世界です。
そのため、カヌーでの移動が困難になったのだと思います。
ナレーター:しかし、かれらの冒険はここで終わることはなかった。
ラピタ人を祖先に持つ古代ポリネシア人が最後の島々に
乗り出したのは、紀元800年頃。
それから数百年かけてポリネシア全域に広まったと考えられている。
したがって、約1000年前には、
ポリネシア全域の島々に人が移り住んだというわけです。
1500年以上も留まっていた古代ポリネシア人が、
なぜ太平洋全域に移動することができたか。
その理由を説明するところの聞き書き。
ナレーター:彼ら(古代ポリネシア人)は、もともと優れた
移動手段を持っていた。
それが古代カヌー。
レポーター:でもこの大きさでは、数千キロにも及ぶ航海は、
不可能です。実は彼らは、トンガやサモアに留まっていた
1500年の間に、あるものを開発していたのです。
そのあるものを見ることができると聞き、アイツタキ島に
向かいました。
それが巨大カヌーです。
現在修復中のこの巨大カヌーは、全長22m。
古代ポリネシア人が遠洋航海で利用したものを考えられています。
巨大カヌーが発見され掘り出されている様子↓
この発掘された板材は、約1000年ほど前のもので、
この側面が使われたカヌーの大きさは、
約25mと予想されています。
これだけ大きなカヌーなら、数十人の人間が1か月以上の
遠洋航海に出ることが可能になったわけです。
そして遠洋航海に必要な知識も、古代ポリネシア人は
身につけることができたのです。そのことは次の投稿で。
つづく
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