教育ICTセミナー2018(春)5/スマートスクール(仮称)構想
今日は4月15日。
前投稿に続いて、
3月28日に行われた「教育ICTセミナー2018(春)」の報告です。
「ICT整備事例と、新学習指導要領を視野に入れた新たな取り組み」
倉敷市教育委員会 倉敷情報学習センター 尾島正敏・・・その2
必要なことを書き留めます。
〇タブレット端末は、家庭科や図工で使うといい。
作品ができあがっていく途中経過を全体に見せる。
家庭科のレシピを作る。写真を4枚に制限することで、
どの写真を利用するかグループで話し合うことができる。
〇文部科学省情報教育推進係長の相川修二さんが示した同じ図。
個人フォルダのデータ量がものすごい量となる。
(必要なギガ数×児童生徒数=ものすごい量)
これが課題になってくる。
クラウド化を進めなくてはならない・・・
ID、パスワードの保持を意識する必要
〇教育の情報化加速化プラン
・文部科学省HPの「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」最終まとめ参照。
※読んでおきたい資料です。
※明日の教員会総会の合間にも読もうかな。
尾島先生が、とくに説明してくれた
最終まとめの中の「スマートスクール構想」に注目↓
〇スマートスクール構想・・・教育の情報化加速化に向けた施策のひとつ
・上記の「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」最終まとめ
10pから引用↓
現在、データに基づいた学校・学級経営や教育政策の推進が求められているが、
今後の先導的なモデルとして、一人一台のコンピュータ環境や
堅牢な校務支援システムのもとで、学習記録データ等を蓄積・分析し、
意思決定するなど、授業・学習支援システムと校務支援システムの
連携運用を図っていくようなモデルを構築し、
学級経営・学校経営の見える化を進めることが、
その効果的な支援につながると考えられる。
(「スマートスクール(仮称)」構想)
33pから引用↓
(「スマートスクール(仮称)構想に係る実証研究)
学校における教育の質の向上に向けてICTを最大限に活用するため、
教員の業務負担の軽減を図りつつ、新しい時代に必要となる
資質・能力の育成、とりわけ、探究的な学習の中で、
学習者が日常的にICTを活用するすることにより、
より深い学びにつなげる観点から、
情報セキュリティ対策を講ずることを大前提とした上で、
学びの過程及び成果をデータ化・活用できる仕組みを構想し、
実証研究を進めていくことが求められる。
(別添4-1、別添4-2参照)
すなわち、統合型校務支援システムを帳票の電子化としての
機能にとどめず、これらの校務情報を、学習履歴、学習記録、
学習成果物等の授業・学習の記録(以下、「学習記録データ」
という。)と有効につなげ、学びを可視化することは、
以下に示すように、データに基づいた児童生徒自らの学習の
振り返りのみならず、教員の指導力(学習指導、生活指導等)の
向上や学級経営の改善、さらには、教育委員会単位の
現状分析・政策立案、保護者や地域への説明等、
教育の情報化の効果を飛躍的に拡大させることが期待される。
大量退職・大量採用を背景とした年齢・経験年数の不均等による
若手教員への知識・技能の伝承の停滞の懸念が生じている中、
児童生徒の学びを可視化することは、ベテラン教員が個々に
有していた知識・技能(いわゆる「ノウハウ」)の一部を
可視化させることにつながり、経験不足の教員が児童生徒に対し
指導する際の補完的な役割や、学校全体での指導力向上に向けた
取組を支援するツールとして機能すること。
(中略)統合型校務支援システムと学習記録データ等を連携運用させ、
これらのデータを集合知として活用することは、研究機関等による、
データに基づく実践的・科学的な研究活動を可能とし、このことが、
結果として、教育政策の「エビデンスに基づくPDCAサイクルの確立」
にもつながる。
※「集合知」意味は?
「多くの人の知識が蓄積したもの。また、その膨大な知識を
分析したり体系化したりして、活用できる形にまとめたもの。」
引用:コトバンク
児童生徒の学びを「可視化」することは、学校教育における教員以外の
専門スタッフの参画や地域の連携体制の整備等「チーム学校」を
より有効に機能させるとともに、学校を家庭のシームレスな学びの
実践にもつながること。
※「シームレス」意味は?
「継ぎ目のないこと。」引用:コトバンク
57pから転載↓ 「別添4-1」
57pから転載↓ 「別添4-2」
※黒地で見えにくいところには、上から次のように書かれています。
「基礎的な知識・技能」
「知識・技能の活用能力」
「学びの『活動』」
「学びの『過程』」
「学びの『深さ』」
※以上、この「最終まとめ」は平成28年7月28日に発刊されたもの。
2年前にはけっこうしっかり考えられているんだと思う。
やはり頭のいい人たちが考えてまとめたもの。
〇このような「スマートスクール(仮称)構想」に基づく実践紹介。
・AI分析を使った指導支援、児童の学力向上
・ICTを活用した先生の働き方改革
このシステムを実際に運用開始したのが奈良県奈良市。
昨年9月スタートです。
※そのことを伝えるニュース↓
一部引用
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は18日、
小学校で月1~2回の頻度で実施している日常の
テスト(単元/期末テスト)において、
クラウド上のシステムでテスト結果を自動的に分析し、
児童・生徒の能力特性に合った個別教材を提供するサービスを
9月より開始すると発表した。
サービスの開始に先駆けて、奈良県奈良市の全市立小学校にあたる
43校の4年生の授業で採用が決定した。
DNPでは、現在、小学校で実施されている多くの日常のテストは、
基礎・基本を重視した取り組みやすい問題を中心に作成されており、
児童・生徒の能力特性を計測することが困難で、
また、若手教員に対する支援と指導力の向上策が求められていると説明。
こうした課題に対して、評価と指導の一体化に力点を置き、
月1~2回のテスト実施後に、
クラウド上のシステムでテストの回答内容を自動的に分析し、
個々の児童・生徒の能力特性に合った個別教材を
短期間(3日程度)で提供するサービスを開始する。
世の中、進んでいるぞ。
そのことが知れたことが収穫。
もっといろいろ考えて実行しても、突飛ではない。
世の中はもう十分進んでいる。
以上で尾島先生のお話のまとめ終了。
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