本「話し上手 聞き上手」より5・・・授業は効率がいいことが大事
今日は8月28日。
前投稿に続いて、
本「話し上手 聞き上手」(齋藤孝著/ちくまプリマー新書)より
引用します。
次の課題は圧迫面接です。
圧迫面接とは、四人一組になり、三人が会社の面接官、
一人がその会社の採用試験を受ける応募者になって行う課題です。
そして面接官が矢継ぎ早に質問していくのです。
「どうして当社を志望されたのですか?」
「大学時代はどんな勉強をされたのですか?」
「それはどうしてそう思うんですか?」
というように次々と聞いていきます。
(中略)
矢継ぎ早の質問が来たら、的確に短く答える必要があります。
(111p)
「圧迫面接」に関してさらに引用↓
圧迫面接は面接を受ける練習であると同時に、
質問力のトレーニングでもあります。
(中略)
「質問力」というのは、元来私の造語ですが、
そのねらいは、日本社会において軽視されている質問の重要性を、
もっと認識してもらおうということです。
質問をしているときの態度や、面接を受けるときの簡潔な受け答えで、
その人がどれぐらい深く質問を理解しているか、
あるいは本質をついた質問をしているかがわかります。
ある種の社会性が露わになるので、質問力のない人には辛い課題です。
(115p)
そうか、日本社会においては軽視されているのかあ。
これまた考えたことがないこと。
「質問力」というように「力」と考えることで、鍛えようか思えます。
この課題(圧迫面接)をやると、教室でサボっている人間が
一人もいなくなります。
質問するのに必死、答えるのに必死。
どんどん順番が回ってくるので、ボーっとしている人がいません。
私は、授業は効率がいいことが大事だと思っているので、
全員が質問し、全員が答えるこのやり方が非常にいいと思っています。
ところが普通の授業は先生一人が質問し、
当てられた一人だけが答えるという形式で行われます。
三十人のクラスだとすると、二十九人は休んでいる。
自分が指されたときだけ緊張して、あとは全部遊んでいます。
(115p)
「授業は効率がいいことが大事」
この視点も2学期に取り入れたい。
う~ん、取り入れたいものがこの本にはたくさんあります。
多すぎて忘れちゃう。
8月31日には夏休みに書いた記事くらいは読み直すか。
情報についてもう少しつけ加えますと、同じような話でも、
ある人から語られるとものすごく説得力がある、
ということがあります。
親から言われたら”耳タコ”の言葉でも、
メジャーリーガーのイチローから面と向かって言われたら、
一生覚えているでしょう。
私はイチローの『イチロー262のメッセージ』(ぴあ)
という本を読んで、まるで自分に言われたかのように、
何度もドキリとしてしまいました。
この本は、一ページに一文しか言葉が書いてありません。
それでもスカスカではなく、十分満足できる本に仕上がっています。
イチローが語った言葉だから説得力がある。
ひと言ひと言に重みがあります。
たとえひと言であっても、それが自分の心に残り、
自分の行動に影響を与え、
確実に自分の心に刻みつけることができれば、
それは非常に深い意味での聞き上手になれたということです。
読書をしているときでも、著者が自分一人に語ってくれているんだ、
と思って読むと効果的です。
言葉が響いてきて、心に刻み込まれます。
そして心の習慣、生活の習慣を変えるようなひと言に出会う。
それが本当の聞き上手です。
いつでも柔らかい心をもって臨み、
人の言葉に影響を受けるのも、聞き上手になる大切な技だと思います。
「大事な言葉ノート」を一冊作って、自分の心の琴線にふれた言葉を
書きためていくのもいい方法です。
集めた言葉から「自分の心の琴線がどういうものなのか」を、
逆に知ることもできます。
(140~141p)
私にとって「大事な言葉ノート」がこのブログなんだなと思って、
ここに書き写していました。
「大事な言葉ノート」については、次の投稿にも書きたいです。
「話し上手 聞き上手」からの引用は次が最終回予定。
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