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2016年6月12日 (日)

「穏やかな時間」の価値

 

今日は6月12日。

  

前投稿で書いた新井敏郎さんの

ブログ「1/100000の戦い」からの引用。

1/100000の戦い

  

年が明けたら 載せようと思って 保存していた 新年のご挨拶です。

く性黒色腫と告知されて4年半が

い過しました。告知を受けた時は

さか自分がガンになるとは思いも

なかったのできっと誤診だと信じ

いました。手術をして抗がん剤も

こないました。しかし転移が早い

ラノーマ。術後は転移しないため

きる限り免疫力が落ちないように

樹状細胞療法やリンパ球法や漢ぽ

の治療をしました。おかげでその

は体調も良く生き甲斐である水泳

んまい。順調に3年間が経過して

た矢先肺に転移。半年後は肝臓に

さかそのわずか半年後全身に転移

るなんて。でも諦めずに粘ります

(2015年1月3日投稿より)

闘病記のブログですが、
途中で3年間、水泳ができたのですね。
それなのに、肺、肝臓、全身へのガンの転移。
ホッとさせての地獄。残酷な展開です。
この年賀状を書いた時は辛い時だろうなと想像します。
  
  
自分の身体が 壊れている。

ロボットが故障すると 変なランプがついたり
異常な音がして ネジが飛んだり 煙が出たり
最後は 爆発して終わる。

最後は 自分のおなかが  ロボットみたいに
爆発するのではないかと 思ってしまうほど。

たぶん わたしのおなかは 爆発寸前だと思うので
いま おなかを開いてみたら 中は
すごいことになっていると思います。

内蔵が ここまで激しく痛むということは  
もう 手の施しようがない  最期の状態なので  
自分でも 時間の問題だと わかっていますし  
先生方も そんな雰囲気で  
とにかく  少しでも 痛みを少なくしよう ということだけに 全力です。

輸血も 定期的に していただいていますが
痛みが ひどすぎて 貧血だが なんだか よくわかりません。

あの激しい痛みの発作は  奴らが  最後のとどめをさしているのか。

とどめをさされ  もがき苦しむが  それでも なんとか
這い上がり なかなか 倒れない わたし。

わたしは 生命力が強いのか?


今の 内蔵の状態だと  普通なら もう 天に召されているはず
・・・のようですが  まだ 粘っております。

穏やかな時間がほしい。

つらいけど 生きていたい。
(2015年1月11日投稿より)
  
「穏やかな時間がほしい」
この1文が心に残りました。
死と背中合わせで神経をすり減らし、
  
身体の痛みに苦しむ日々。
その中から出てきた一言でしょう。
  
人間は何か成しとげることが目的で生きていると思うのですが、
  
でも穏やかに過ごすことも貴重なことなのだと
この一言で思います。
そしたら、1週間後、その「穏やかな時間」というタイトルの
投稿がありました。引用します。
  
  
「穏やかな時間」
(中略)
おなかに激しい痛みが出るようになって かれこれ 1ヶ月以上。
ベッドにいても ずっと 痛みに耐えていたので 
身体に力をいれて 縮こまって寝ていましたが
先生方が 眠れる環境を作っていただいてからは 
リラックスして眠れるようになり さらに 
ベッドの上で 手足を伸ばして 眠れるようになりました。


手足を伸ばして寝るなんて 何ヵ月ぶりだろう。


嬉しくて 嬉しくて 感動しました。


手足を伸ばして寝ながら 目を閉じて  
穏やかに  じ~っと動かずにいる。

ずっと ずっと 望んでいた 穏やかと思える時間ができました。

大の字に寝てみたり 両手をバンザイにしてみたり
手足を伸ばして寝ているだけで 言葉にならない 幸せを感じました。

じ~っとして  全身の力を抜いて 自然に呼吸をしているだけで 
生きている・・・という 実感がします。

大きく深呼吸をし 心臓が動いているのを 感じるだけで 
涙が止まらなくなります。

あ~ 生きている。。。

穏やかな 時間ができたことに 感謝。

生きていることに 感謝。

祈っていてくださった皆さまの おかげです。

本当に感謝です。

大晦日からのコメントを 少しずつ読んでいます。

わたしのことを知っている人も 知らない人も
皆さんの 優しい言葉に 涙が止まらなく 次に進めません。

もう少し 生きていられるのかな。

やっぱり 生きていたい。
(2015年1月18日投稿)
  
「穏やかな時間」の価値はやはり高い。
新井さんがこのような時間を持てたことに安堵感を感じます。
 
  
   
そして新井さん、最後のブログです。
  
  
  
  
全身に転移してから 2ヶ月がたちました。

どの臓器が はじめに 機能しなくなるのかわかりませんが
とりあえず 2ヶ月 生きていられたことは 奇跡です。

大学病院の先生方からは 「年は越せない」と
思われていたので 「よく もってるね」とは言われませんが  
もう これをしようとか検査や治療のことも なにも言われません。


この前 大勢の先生がいたので 何気なく。。。


「先生  ぼくね もう こんな状態ですけど
なんか 奇跡的に 治るような気がするんです。」
・・・と 言ってみました。

すると。。。

しばらく 沈黙があって。。。

「う~ん。 そうね。 あらいさんなら あるかもね。
たくさん 奇跡を 起こしてきたからね。」と。

先生と一緒に 泣いてしまいました。

(中略)
  
何でも都合よく考えてしまうわたしは
このブログを読んでくださる皆さまは
みんな わたしの味方だと 勝手に思ってしまいます。

これだけ 大勢の 味方がいれば
全身で 悪さをしているガンも 倒せるんじゃないかと。。。

どうか みなさん わたしを 助けてください。

そして あたたかい目で これからも 見守ってください。

毎日  点滴 輸血 おなかの痛み 頭痛  お熱 吐き気 酸素吸入で
やっと生きていますが もう限界です。

気力と 体力を ふりしぼり 頑張って書きました。

今回の件で  とっても とっても 疲れてしまいました。

しばらく ブログは お休みします。

また 穏やかな時間ができることを 元気になることを夢見て。。。

(2015年1月20日投稿)
  
また「穏やかな時間」が出てきました。
 
新井さんのブログを読んで、「穏やかな時間」の価値を感じました。
  
あくせく頑張るのは大事ですが、
疲れたら「穏やかな時間」を大事にしよう。
そしてまた次を頑張る。
私もこのブログを死ぬ直前まで書きたいと思いました。
いつからかこの「ここでも道草」が闘病記になるかも。

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