「完全版 明治神宮 不思議な森」2.3人の天才の登場
今日は1月9日。
前投稿の続き。
1月2日放映の「完全版 明治神宮 不思議な森」からです。
今回は32分ごろから聞き書きです。
ナレーター:
明治神宮の宝物が収納されている宝物殿。
森の秘密について記された書物が大切に保管されています。
「明治神宮 御境内林苑計画」
およそ100年前に書かれた森づくり計画書です。
そこには理想とした森の姿が記されています。
「永久ニ荘厳神聖ナル林相」
永遠に続く森という意味です。
「林苑計画書」には、永遠の森を作るための
驚きの作戦が記されています。
これは森の未来予想図です↓
ナレーター:
三角形は針葉樹。もこもことした形は常緑広葉樹と呼ばれる木。
4つの絵は”植樹直後””50年後””100年後””150年後”の
森の姿です。
そして大切なことがひとつ。
最初に植えたら、人間はもう手を加えません。
150年かけて荒れ地を森に変える計画でした。
この広大な森づくりを計画したのが、3人の天才たち。
日本初の林学博士。「公園の父」と呼ばれる本多静六。
弟子の本郷高徳と上原敬二。
本多はヨーロッパで最先端の林学を学んできました。
彼らが目指した永遠の森とはどんなものでしょうか。
一見自然のままに見えるいわゆる里山の雑木林は、
人の手入れで維持されている人工の森です。
本多たちが理想としたのは、人が手をかけなくても、永遠に続く森。
それは、はるか昔、この地に広がっていたはずの
太古の原生林でした。
数千年前、人の手が加わる前の東京には、
1年中、葉を落とすことがない、シイやカシなど
常緑広葉樹の森が広がっていました。
うっそうとした原生林の中では、ドングリから常に若い木が育ち、
森は途絶えることなく世代交代を繰り返していました。
3人はそんな永遠の森を作ろうとしています。
広大な「永遠の森」を作ろうとしたことは、
当時の人たちの天皇に対する思いを感じます。
天皇が人々にとって今以上に神聖なものだったということでしょう。
その3人の計画に反対する者が出てきました。
次の投稿で。
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