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2015年8月28日 (金)

第一次世界大戦「イーペルの戦い」

  

今日は8月28日。

  

今晩もう1本投稿します。

  

7月2日放映の

「フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿

~愛と憎しみの錬金術 毒ガス~」を今日見ました。

主人公はフリッツ・ハーバー。

  

ずっと気になっている人で、ハーバーのことをやると知って、

録画しておきました。

 

このブログではここで登場↓

ここでも道草 フリッツ・ハーバー/根粒菌(2009年7月4日投稿)

この時には空気中の窒素を使って

アンモニアを製造する偉業についてでした。

ハーバーはこの偉業で、ノーベル賞を受けています。

しかし、ハーバーは毒ガスを作って戦争に加担した面もあります。

番組でもその部分が扱われました。

イーペルの戦いについてここにまとめてみます。

  

Rimg3420  

史上初の大規模な毒ガス戦が行われたのは、

イーペルの戦いでした。

時は1915年4月22日。100年前の出来事です。

第1次世界大戦の最中。

場所はドイツと連合国(フランス・イギリス・ベルギー他)が

激しくたたかった西部戦線にあるイーペル。

地図だとここです↓ 

Rimg3432 

連合国軍は、目撃しました↓

Rimg3421

ドイツ軍の方角から黄色の煙が立ちのぼるのを見ました。

Rimg3425  

煙は地を這うように広がり、

やがて連合国の塹壕(ざんごう)に充満しました。

Rimg3426  

兵士たちは目を真っ赤に充血させ、おう吐し、

次々に倒れていきました。

兵士たちは何が起きたかわかりません。

戦場は恐怖と混乱に陥りました。

Rimg3427  

なぜなら、これが初めて大規模に毒ガスが使われた

戦場だったからです。

  

Rimg3424

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新聞にはこのように書かれました。

毒ガスによる死者5000人、中毒者1万4000人はとても多い。

ドイツ軍にとっては、毒ガスは成果があったというわけです。

 Rimg3430

    

なぜハーバーは塩素ガスを作ったか?

ハーバーは戦場で使う毒ガスに

次のような必要条件を考えていました。

  

①空気より重い

第一次世界大戦はお互いに塹壕を掘って敵の攻撃をかわしつつ

前進をもくろむ塹壕戦でした。

その塹壕に充満するためには空気より重い必要がありました。

②毒性が強いこと

③大量に入手できること

  

塩素は空気より重く、

空気1Lあたり19mgで人間を窒息死させてしまう毒性がありました。

そして当時の化学工業国ドイツでは、

石鹸などの製造過程で塩素が発生し、

使い道がなく大量に備蓄されていました。

大量に手に入る条件にも合致した塩素が選ばれたのです。 

  

  

ハーパーはこの後も多種の毒ガスを製造。

最強のマスタードガスも作ります。

そしてマスタードガスを最初に使った戦場も、

1917年秋のイーペルでした。

この時の戦いでの死者は、両軍合わせて50万人!

とんでもない戦いだったようです。

※参考goo Wikipedia 「イーペルとは」

  

イーペルの戦いが記憶に残った番組でした。

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