原作「臨場/黒星」を10年前に読んでいました
今日は1月2日。
12月24日にドラマ「臨場」の再放送を見ました。
第8話の「黒星」という話でした。
独身女性に対する偏見も絡めて
考えさせられる話でした。
しかし、最後はジ~ンとくるシーンがありました。
今回、検視官の主人公倉石にとって9年間で初めて見立てを間違える黒星でした。
自殺なのに、他殺だと見立てたのです。
しかし、それはわざと間違えて見立てをしました。
それは部下のためでした。
そのシーンを聞き書きしている人がいました。
素晴らしい。引用させてもらいます。
廊下で倉石を待っている留美と一ノ瀬。
そのすぐ傍までを歩いてきた倉石を、立原が呼び止める。
「お前、最初っから自殺だと見抜いていたな?」
「…彼女は化粧をしてた。自殺決めた女は、身奇麗にするって相場は決まってる」
「だったら何で殺しだと言った?」
「…部下…だからな」
「部下?」
そのまま立ち去ろうとして振り返った倉石は、
すぐ後に留美が居るのに驚き一瞬立ち止まったが、そのまま何も言わずに歩き出す。
「どうやら君の為らしいな」
「…」
「町井春枝が自殺してショックを受けた君に、
自殺の本当の理由を全てすくわせたかったんだろうよ、あいつは」
「そんな…」と一ノ瀬。
「部下の為なら黒星もいとわず、か…」
歩き去っていく倉石の背中をずっと見つめていた留美が
「検視官!!!」と涙ながらに呼びかける。
が、倉石は振り返らず角を曲がっていった。黙って頭を下げながら涙を流す留美。
立原もまた何も言わずに歩き去って言った。
泣けちゃいますよ、このシーン。
場面変わって、次の場面もいい。
一ノ瀬が検視官室に入ると、
ダンベルを持ってトレーニングをしている留美。
「188、189、190…」
「小坂さん、復活」と一ノ瀬。
「191、私は…春枝みたいに男にしがみつかない。
久乃みたいに結婚生活も羨ましいとも思わない。
私は…私は15年間を絶対に無駄にしない!
私は…倉石さんみたいな一流の検視官になる!その為に、まず体力!」
「それなんだか間違ってますよ」
「200…!」
そりゃあ、「倉石さんみたな一流の検視官になる!」と思うよなあ。
それほど倉石のとった行動は素晴らしい。
この辺りのことに触れたブログは多いです。
※だって私はドラマ好き♪ 臨場 第8話 「黒星~再会した女と15年の嘘」
※さくらもちモチ 感想@ドラマ「臨場」第8話:黒星*ネタバレあり
などなど。
見たことがない人はチンプンカンプンですよね。
でもね、インターネットはすごいです。
今なら再放送を見ることができます。
ここです↓
このドラマは2009年6月に放映されました。5年半経っています。
その頃見たと思いますが、すっかり忘れていました。
しかし、もっとびっくりしたのが、このドラマの原作を自分が読んでいたことです。
今日知りました。
書棚の整頓をしていて、なんと「臨場」(横山秀夫著/光文社)のコピーが出てきました。
2004年11月に読破していました。10年前です。
当時は、いいページはコピーして取っておいて、本は処分していました。
書棚がいっぱいにならないためです。
そのコピーがあったのです。
読んでいたのですね、すっかり忘れていました。ちょっとショック。
原作の「黒星」は少しストーリーが違っていました。
ラストも違いました。
でも「部下だからだ」という言葉はありました。
重要な言葉であることには変わりありません。
しかし、読んでいたのに忘れていたのはショックです。
東田直樹さんの「自閉症の僕が飛びはねる理由」も読んでいました。
コピーが出てきました。
このブログで書いた時には、すっかり忘れていました。
※ここでも道草 「君が僕の息子について教えてくれたこと」引用/ミッチェルさんと本の出会い(2014年8月23日投稿)
この本については、また後日書きたいです。
8年前、当時の私はどのページをコピーしているのだろう。
コメント