「遺書」ではなくて「衣装」/オ列の長音の例外22個
今日は11月14日。
学芸会が近づいてきました。
先日、担任している4年の女の子が、
「先生、いしょを持ってきたよ、〇〇君と私、いしょを持ってきたよ」
と言ってきました。
「いしょ」?
「遺書」のこと?
よく聞いたら、「衣装(いしょう)」でした。
そこで、国語の時間にミニ授業をしました。
「いしょ」だと「遺書」になってしまうこと。
「遺書」とは、死んだ後に読んでもらうために書いた手紙であること。
そして「衣装」は「いしょう」と読むこと。
ここで、チョーンゴムの登場です。
「う」を下ろしました。
「いしょう」は「いしょー」と読むことを練習しました。
オ列の長音には「う」を添えるというルール。
難しいけど、チョーンゴムを使うと、子どもたちは楽しそうに読めます。
使い出してしばらく経ちますが、黒板に垂らしたスポンジを引っ張るのは
子どもたちにとって楽しいようです。
「やりたい人?」と聞くと、全員が希望します。
長音の授業のことを書いたサイトを見つけました。
※参考:TOSSランド 「長音の授業」(TOSS横浜 武田晃治)
勉強になりました。
このサイトからの引用。
(前略)オ列の長音は、オ列の仮名に「う」を添える。(例:おとうさん・おはよう)
(中略)
例外が22個もある。
おおかみ おおせ おおやけ こおり こおろぎ ほお
ほおづき ほのお とお(十) いきどおる おおう
しおおせる とおる とどこおる しおおせる とおる もよおす
いとおしい おおい おおきい とおい おおむね おおよそ
なぜ、このような例外が生まれたのか。
それは、戦前に「オ」の発音で使われていた「ほ」と「を」を、「お」と表記することにしたからだ。
(例:こほり おほかみ おほきい とほる とを など)
この22個の例外、現代人のわたしたちには、丸暗記するしか見分ける術がない。
教育科学研究会の須田清氏は、子どもが覚えやすいように、次のような文を作った。
①遠くの(とおくの) ②大きな(おおきな) ③氷の上を(こおり)
④多くの(おおくの) ⑤狼(おおかみ) ⑥十ずつ(とお) ⑦通った(とおった)(後略)
これで22個の例外のうち、8個を認識できます。
以後、武田先生の長音の授業が紹介されています。
「母音」をお母さんにたとえて、工夫して授業をしています。
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