「君が僕の息子について教えてくれたこと」引用2/親が希望を見出した
今日は8月23日。
前投稿のつづき。
8月16日にNHKで放映された「君が僕の息子について教えてくれたこと」より。
再放送
〇総合 8/28(木) 午前1:30~2:29 ※一部地域を除く ※27日深夜です。
〇総合 9/13(土) 午後3:05~4:04
今、東田直樹さんは、本格的な作家をめざして活動中。
写真のように、専用の部屋でお母さんの協力を受けながら、
連載の記事を書いています。
ナレーターの言葉:
日常会話ができない直樹さんですが、
パソコンを使うと、自分の考えを存分に表現できるのです。
会話ができないほど重度の自閉症を抱える人が、
高い表現力を持つのは、世界でも極めて稀なことです。
日常会話ができないのに、素晴らしい文章を書くことに驚き。
世界でも稀な直樹さんですが、でも親の働きかけで開花したようです。
ナレーターの言葉:
直樹さんは、幼い頃から、周りからの言葉に反応を見せず、
5歳の時に自閉症と診断されました。
ただ、両親の驚いたのは、言葉をほとんど発しないのにもかかわらず、
漢字などの文字に関しては抜群の記憶力を見せ、書き出すことでした。
両親はその能力を伸ばすことに希望を見出しました。
粘り強く訓練を続けた結果、7歳の時には文章を書けるようになりました。
創作能力は見事に開花し、書いた童話が、グリム童話賞の大賞を2年連続受賞しました。
そして13歳の頃に執筆したのが、
エッセイ「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」でした。
「両親はその能力を伸ばすことに希望を見出しました。」
この1文に、いや「希望を見出しました」の部分に、親の気持ちが出ています。
目の前の子に、何か能力を身につけさせたい、この子が自分に自信をもてる能力を。
そんな気持ちは、私にもあります。
共感できます。
「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」からの引用。
どうして上手く会話できないのですか?
(中略)
話したいことは話せず、関係のない言葉は、どんどん勝手に口から出てしまうからです。
(中略)
僕たちは、自分の体さえ自分の思い通りにならなくて、
じっとしていることも、言われた通りに動くこともできず、
まるで不良品のロボットを運転しているようなものです。
分かりやすい。関係のない言葉がどんどん出てきてしまうんだ。
不良品のロボット。なるほど。
いつも同じことを尋ねるのはなぜですか?
(中略)
今言われたことも、ずっと前に聞いたことも、
僕の頭の中の記憶としてはそんなに変わりません。
良くわかりませんが、みんなの記憶は、たぶん線のように続いています。
けれども、僕の記憶は点の集まりで、
ぼくはいつもその点を拾い集めながら、記憶をたどっているのです。
これも分かりやすいです。
こんな文章が、自閉症の子どもの気持ちがわからなかった親からは、
ありがたいと思われるのでしょう。
息子の代わりに答えてくれていると思うのでしょう。
直樹さんは、普通に会話できませんが、
お母さんの手作りのキーボードと同じ配列の文字盤を使うと
他人と会話することが可能になります。
よくそんなことを見つけたなと思います。
親のすごさ。(自分は子どものことで見つけてあげていることが少ないと自戒。)
しかし、なぜできるのでしょう。
そう聞かれて、直樹さんはこう答えています。
自分の忘れてしまいそうになる言葉を思い出せるからです。
パソコンの変換のように、次々と言葉が浮かんでくれるのです。
ナレーターの言葉:
伝えたい言葉の頭文字を、常に目で確認しておくことで、
頭に浮かんでいた言葉を記憶に留められると言います。
う~ん、難しい。わかったような気がします。
つづく。
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