「雁」を「ガン」と読むか「カリ」と読むか
今日は11月10日。
子どもが提出した自主勉強から。
部首「ふるとり」の漢字とその意味を調べてきた子がいました。
調べてきた漢字は、「隼」「隻」「雁」「雄」「雅」
この中で、まず「雁」に注目しました。
この漢字、「ガン」とも読むし「カリ」とも読みます。
「ガン」と「カリ」は同じ生き物をさすのかな?
調べてみました。
「雁」の音読みが「ガン」で、訓読みが「かり」だとわかりました。
「ガン」はカモ目カモ科の水鳥のうち、ハクチョウ類を除いた大型の水鳥の総称であって、
「カリ」は異名。つまり「ガン」も「カリ」も同じ生き物をさします。
語源由来辞典に面白いことが書いてあったので、引用します。
「ガン」についての記述です。
上代には「カリ」と呼ばれていたのが、室町時代頃から「ガン」が現れた。
次第に一般名として扱われるようになり、
現代では「ガン」が正式名、「カリ」が異名という扱いをされるようになった。
「カリ」が「ガン」になった由来は、語調を強くするために漢語「雁」の勢力が増したとする説と、
鳴き声からとする説があるが、漢語「雁」の説が有力とされる。
ただし、カリの語源はカリガネの鳴き声に由来し、
そのカリガネが減少して、「ガンガン」と鳴くマガンやヒシクイの増加によって、
和語内でのガンの鳴き声を受けたとの見方もある。
※http://gogen-allguide.com/ka/gan_tori.html
「上代」=主に奈良時代をさす。
面白いのは、「カリ」が「ガン」になったのが、鳴き声に由来するという説です。
カリガネの鳴き声は、キュルークックと繰り返したり、キューキューと鳴くそうです。
つまり、これは「カ行」の鳴き声。
だから「カリ」だったのです。
そしてカリガネが減少して、マガンやヒシクイが増えてきました。
マガンは、グエッ、グエッ、グエッあるいはグエー、ゲゲと鳴くそうです。
ヒシクイは、ギャハハーンとやや高めの声で鳴くそうです。
つまり、これは「ガ行」の鳴き声。
だから「ガン」になってきたという説。
いいなあ、この説。この説に賛成したくなります。
「雁」を調べて、面白いことを知りました。
次に注目したのは、「隻」
次の投稿で書きます。
この件について知りたかったので、とても勉強になりました!
ありがとうございます
投稿: ゆぢくす | 2022年11月 7日 (月) 07:22
うれしいですね。
10年以上前に調べて書いたことが、
役に立って。
ゆぢくすさん、
コメントをありがとうございます。
投稿: いっぱい道草 | 2022年11月 7日 (月) 20:13