中溝裕子さんの生き方から学ぶ2
今日は10月23日。
(前投稿のつづき)
中溝裕子さんの写真です。http://www.kouenirai.com/profile/443.htm
道徳の授業では、この写真を最初に提示して、
「この女の人の職業は何だと思いますか」と問いました。
弁護士、秘書などが出ました。
スポーツ選手まではなかなかいきつきませんでした。
本「リカバリー!」によると、
節目で中溝裕子さんに貴重なアドバイスをしてくれる人が登場します。
余命わずかの病気であると言われて、自暴自棄になっている時に、
初めて会った中年の女性が中溝さんに言います。
「あなた、本当に5年後に死んでいるの?」
「誰が決めたの?絶対に?100パーセントそうなっちゃうって、誰が決めたのーー」
「ひょっとして、何かのきっかけがあって、病気が治っちゃう可能性だってあるかもしれないじゃないの」
「もしかすると5年が6年、そしてまた1年・・・・。
それがずっと続くかもしれない。それは生きてみなければわからないじゃない」(48p)
中溝さんは、この言葉によって元気になり、前向きな生き方を始めます。
本の中で「初めて会った中年の女性」と表現された人、
具体的に誰だかわかったのかなと思って読みましたが、
どうも中溝さんにはわからなかった模様。
そのような女性の言葉を大切にして、前向きに生きることにした中溝さんは、
チャンスを生かせる人だと思いました。
何年かして、体に限界がきて、いよいよ骨髄移植をするか中溝さんは迷います。
「グリーンの上で死んでも構わない。それくらいゴルフをしたいです。」
と言う中溝さんに、その日初対面の阿武松(おおのまつ)親方(元関脇・益荒雄)が言います。
「ばかなことを言うもんじゃない。そんなことは誰も望んじゃいない。
家族をはじめ、みんな君が元気になってくれることを願っているはずだ。
そんなことは二度と思っちゃいけない」
「妹さんにお願いして、一日も早く移植をするべきだ。治るさ。
今、中溝君と話をしていたら、そう思えたんだ。俺が保証してやる。
医学を信じろ。骨髄移植を受けるべきだよ」(92-93p)
「グリーンの上で死んでも構わない」は恰好いい言葉です。
言いながら酔ってしまう言葉です。
それを見事に覚めさせる親方の言葉。
中溝さんは親方のこの言葉で、骨髄移植を決心します。
他の人の言葉を転機にして生き方を変えていく中溝さんが、
他の人へ言葉を発する作業を始めます。
(次の投稿につづく)
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