映画「サマーウォーズ」・・・第二次上田合戦の真実/なす術なく
今日は8月12日。
映画「サマーウォーズ」(2009年)のことを書いています。
みんなで一緒に力を合わせることはいいな。
こんな山の中、自然豊かな場所に住んでみたいな。
そんなことを思った映画です。
上田市が舞台で、大家族陣内家は、
真田一族とともにたたかった武将の子孫という設定。
徳川と戦った2回の上田合戦も、たくみにストーリーに取り込まれていました。
16代当主の栄ばあさんの次男万助さんがこんなセリフを言います。
(万助さんの設定は70歳でした。筋骨たくましく、威勢がいいので、とても70歳とは思えません)
慶長5年7月、徳川秀忠率いる3万8千の軍勢が、
上田小県(ちいさがた)に攻め入った。
対するこちらの兵力はわずか2千。
され、我が御先祖様はどう戦ったかー。
わざと敵を挑発して引きつけ、
城の二の丸まで誘いこんでから門を閉め、
城下町に柵をして閉じ込めたんだ。
混乱する徳川軍は成す術(すべ)なく、
戦意を喪失して撤退をした。
これが第二次上田合戦の戦略だ。
映画では、この戦略をつかって、
仮想世界の強敵に立ち向かっていきます。
ただこのセリフで理解ができないところがあります。
聞いているだけならすんでいってしまいますが、
書きとめると疑問が生じます。
「城下町に柵をして閉じ込めた」
とは、どういう状況なのだろう。
インターネットで調べた限りでは不明。
調べていくと、第二次上田合戦は実際どんな戦いだったのかいろいろ説があるようです。
徳川秀忠が、上田城で苦戦し、
天下分け目の関ヶ原の戦いに間に合わず、家康に叱られたことで有名な戦い。
その真実は?
また一つ疑問が生まれました。
漢字に関する疑問も浮かびました。
上記のセリフは、字幕を映す設定にして、書きとめました。
「なすすべなく」を漢字で書くと「成す術なく」になるんだと感心。
念のため調べたら、「為す術なく」が出てきました。
どっちが正しいんだろう?
いろいろ調べていて、次のサイトの説明は納得。「為す術なく」が正しいようです。
※「破天荒のブログ」http://blog.auone.jp/agjm/?pageID=1
「なすすべもない」は「為す術もない」が正しい。
大雑把にいうと、「成す」は「結果として発生する」という意味である。
「為す」は「何かの目的を持ち行動する」という意味である。
以前、我がblogでも紹介した次の佳言からも明らかである。
為せば成る
為さねば成らぬ
成る業の
成らぬと捨つる
人の儚き
(武田信玄)
為せば成る
為さねば成らぬ
何事も
成らぬは人の
為さぬなりけり。
(上杉鷹山)
なるほど、「為せば成る」は
「為す」と「成す」の違いがよくわかる使い方です。
ここから「為す術なく」が正しいと私も判断します。
そうか。映画「レッドクリフ」の字幕も、「為す術もない」とあったんだ。
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