語彙を拡げる指導/稲孫田・穭田(ひつじだ)
ニュースで、常用漢字に「語彙(ごい)」の「彙」の字が加わると言っていました。
滅多にお目にかからない字です。
とても書けません。ちょっと拡大してみましょう。
「彙」
しかし、偶然今日は、この「彙」をたくさん見かけるDVDを見ました。
野口芳宏先生のDVD「語彙を拡げる指導 ①講義」を見ました。
野口先生が何度も黒板に「語彙」と書いておられました。
〇語彙の指導は、学校生活全般で教えること。
〇学校全般で教えるのは、言語と体育、そして道徳。
〇語彙力の増強とは、①語彙を多く理解すること②語彙を多く使用できること
そして③語彙への関心が高いこと。
〇語彙力はなぜ重要か・・・語彙が思考力の要素(パーツ)だから。
語彙は豊富でないと、思考が深まらない。
〇語彙力はなぜ重要か・・・語彙力が豊富なら、多様な認識を保障する。
〇語彙力の指導は、「いつでもどこでも」「関連的に教える」
たとえば「三角形」を教えた時に、「四角形」を教え、
さらには五角形以上があるか想像させて、無限にあることを教える。
そして「多角形」という言葉も教える。
これが「関連的に教える」ということ。
以上のような内容でした。
「語彙力が豊富なら、多様な認識を保障する」例として、
さまざまな田んぼに関する言葉を列挙されました。
実り田(みのりだ)黄金田(こがねだ)…よく実った田
刈田(かりた)・・・刈り取った後の田
穭田(ひつじだ)・・・刈り取ったところから緑色の芽が出てきた田
枯田(かれだ)冬田(ふゆだ)・・・寒い時の何もない田
春耕(しゅんこう)・・・春、田んぼを耕す
水田(みずた)・・・水の入った田
早苗田(さなえだ)・・・若い苗が植わった田
青田(あおた)・・・苗が大きくなった田
田んぼだけでも、こんなさまざまな言葉があるわけです。
言葉を知っていれば多様な認識ができ、
考えることも豊かになると野口先生は語っていました。
穭田(ひつじだ)については、2007年にブログで書きました。
http://mitikusa.typepad.jp/blog/2007/10/post_5c5f.html
http://mitikusa.typepad.jp/blog/2007/10/post_d202.html
その時の漢字は「稲孫田」で「ひつじだ」でした。
「穭田」と書くのは初めて知りました。ここにも収穫。
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