企画展4/「蠅帳(はいちょう)」と「蚊帳(かや)」
市内の民俗資料館に行って、
企画展「虫よけ 鳥よけ 獣よけ」を見てきた話のつづきです。
「蠅帳」がありました。
「蠅帳」と書いて、「はえちょう」「はいちょう」と言います。
民俗博物館の資料には、次のように書いてありました。
明治、大正、昭和中頃まで、庶民の台所には欠かせないものだった。
食品の保存と蠅がたかるのを防ぐために、
棚の前部や左右に網を張って風通しをよくした戸棚。
食卓の上にかぶせる傘のような形をしたものもある。
「蠅帳」とは聞きなれませんが、こういう戸棚はずっとありました。
今もある?最近処分した?
あの戸棚の正式名は、「蠅帳(はいちょう)」だったのですね。
「帳」には、「とばり」と読んで、
外部とへだてる布といった意味があります。
蠅が入らないようにする布(網)ということで、この名前がついたのでしょう。
「蠅」が「蚊」に変わると「蚊帳(かや)」
これは入れ物のスケールがぐっと大きくなります。
今の子どもたちは経験したことがまずないと思うけど、
私たちの世代は、ほとんどが体験したミラクルゾーン。
寝るときに蚊帳に入るのですが、網の中、別世界に入ったようで楽しかったです。
ありがたことに、民俗博物館に行くと、
2階に蚊帳がつってあって、中に自由に入ることができます。
子どもたちに行かせて、体験することを薦めたい。
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