コレラの流行が日本人の清潔志向のきっかけに
回虫やサナダ虫のことをブログに書いた時に、
藤田紘一郎さんという方を教えてもらいました。
http://mitikusa.typepad.jp/blog/2008/09/post-d311.html
本を読んでみました。
清潔はビョーキだ (朝日文庫) 藤田 紘一郎 朝日新聞社 2001-01 売り上げランキング : 145884 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
日本人の清潔志向は異常である。
寄生虫が体内からいなくなってから、花粉症が多くなった。
そんな話が載っていました。
社会科教師としては、日本人が清潔志向に走った事件に興味を持ちました。
コレラの流行でした。
日本に2回コレラが侵入して流行しました。
1回目は1822年。2回目は1858年でした。
2回目は日本に来たアメリカ軍艦ミシシッピー号の乗組員がコレラに感染していて、
日本に大流行を起こしました。
長崎から感染が始まり、日本各地に広がり、犠牲者は26万人に上りました。
日本が鎖国から開国に移る時代にコレラが流行しました。
明治の新政府は、欧米の先進国と肩を並べるために、
コレラのような伝染病が流行しない清潔な国づくりを目指しました。
これがきっかけでした。
(さらに第2次世界大戦後に日本人を清潔志向にさせる出来事がありました。
ここでは割愛)
不平等条約の下、外国から来た船の検疫の権利は不十分なものでした。
そのためにコレラのような病原菌が日本に入ってきてしまったのです。
開国の歴史を伝染病の側面から教えるのも大事だなと思いました。
犠牲者26万人のためにも。
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