竹野内豊さんがナレーターをした映画「明日への遺言」
映画「明日への遺言」(2008年)を見ました。
原作は大岡昇平さんの「ながい旅」
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あらかじめ読みました。
岡田資(たすく)東海軍管区司令官が、名古屋空襲のときに不時着した米兵を処刑。
そのことでBC戦犯として、部下とともに裁判が行われました。
この時の裁判の記録をもとに、弁護士が、検事が、証人が、判事たちが何と話し、
もちろん岡田中将がどう話したかを淡々と書いてありました。
正確に冷静に、岡田中将を中心とした裁判を浮かび上がらせようとしていました。
責任はすべて自分にあるとし、部下を減刑させていく岡田中将。
そして自分は絞首刑台へ。軍人はこうあるべきと思った通りの行動を通したのでしょう。
文庫本のはじめに何枚か岡田中将の写真があります。
こうと決めたら実行する強さを感じる顔です。
この原作をどうやって映画化するのだろうと思いました。
原作通りの雰囲気の映画でした。
淡々と、正確に。舞台は裁判所の法廷がほとんど。
こんな盛り上がりを抑えた映画もあるんだ。
でも伝わってくるんですよね、じわっと感動が。
抑揚のない竹野内豊さんがナレーター役に選ばれたのも納得。
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