「かさこじぞう」の時代に、だいだい色の人参はあったか?
先週、全校集会で2年生が「かさこじぞう」の劇をやりました。
おじいさんが、笠を売るため街にやってきた場面。
街はにぎやかで、いろいろなものを売っていました。
なかには野菜を売る人もいて、篭のなかにはだいだい色の人参。
その時、教頭先生が後ろから「あの頃って、あんな人参、あったのかな?」とささやいてきました。
私にはわかりませんでした。
でもこうやって、調べるお題をいただけたことに感謝。
調べてみました。
「かさこじぞう」がいつの時代かはわかりません。
地蔵信仰は平安時代から始まり、江戸時代が盛んだったらしいのですが、
まあ江戸時代よりは古いお話でしょう。
人参はアフガニスタン付近の原産だそうです。
人参はそこを出発して、西に向かっていったヨーロッパ型人参と、
東に向かったアジア型人参にわかれるそうです。
日本に先にやってきて広まったのはアジア型人参。
中国経由で日本に伝わったのは16世紀。室町時代、戦国時代です。
アジア型は長めで、色は多彩だったようです
ヨーロッパ型は、オランダで品種改良され、オレンジ色の人参が作られました。
これが今の日本で身近な人参です。
オレンジ色の人参が日本にやってきたのは、江戸時代末期。
そして第2次世界大戦後、オレンジ色のヨーロッパ型人参が主流となります。
ヨーロッパ型人参の栽培のしやすさ、甘いおいしさなどが、
アジア型人参を上回ったのでしょうか。
結論。「かさこじぞう」の時代に人参はあったでしょうが、だいだい色の人参はなかったものと思えます。
すでに教頭先生には調査結果は知らせました。
アジア型の人参の写真を掲載したサイトがあったので紹介します。
赤色の金時人参です。
http://www.shunmaga.jp/zukan/yasai/ninjin/ninjin.htm
http://alic.vegenet.jp/panfu/carrot/carrot.htm
一度食べてみたい、アジア型人参。金時人参を食べてみたい。
またスーパーで探してみよう。
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