他の子に厳しく支配したがる子についての親野先生の答え
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教えていただく同業者(教師)はたくさんいますが、
(本を読んだり、2回講演を聞いただけではありますが、)
きっとタイプ的に同じだろうなと勝手に思っているのが親野智可等先生。
親野先生の新しい本が出たので、さっそく注文。昨日届きました。
きっと、教師としても小学生の親としても参考になると”信じています”。
ベネッセの「教えて!親野先生」というコーナーで、親野先生は保護者からの相談に答えています。
第86回は、言葉がきつく他人の行動に厳しい娘についての相談。
http://benesse.jp/blog/20071024/p2.html(すべて見るには会員登録の必要あり)
言葉がきつく、他の子に厳しく、さらに他の子を支配しようという態度をとる娘。相談した母親は、「私が何かにつけ自業自得と言ったり、悪いことは悪い!と決め付けて言ったりしてきたせいかな」と反省しています。
それに対して親野先生が答えていることが、特に参考になりました。
長いけど引用します。
「子どもに『それは自業自得でしょ』と言ってきた点を反省していらっしゃいます。
こういう反省はとても大事です。
反省を一歩進めて、『これからは、子どもに対してこういう言い方はもう決してしない』と一大決心をしてください。
もちろん、そう言いたい気持ちはよくわかります。
そして、確かにほとんどの場合は自業自得なのです。
でも、親がそれを言っても何一つ効果はありませんし、そればかりか、まったくの逆効果になることがほとんどなのです。
言われたほうは必ず『冷たいな』と思いますし、『わかってもらえないな』とも思います。
そして、『言っても無駄だ』『言うだけ損だ』という気持ちにもなります。
さらに、『親に受け入れられていないな』『愛されていないな』『私はいなくてもいいのかも』『自分で自分を守らなくては』というように進んでいくのです。
『そこまで?』と思うかもしれませんが、そこまでいくのです。
子ども自身も意識しないところで、だんだんそういう気持ちが芽生えていくのです。
『親に受け入れられていないな』『愛されていないな』『私はいなくてもいいのかも』という意識は、自分の存在に対する自信の欠如につながります。
『自分で自分を守らなくては』という意識は、親をはじめとした自分を取り巻く周囲への、基本的な信頼感の欠如につながります。
当然、親子の信頼関係にも深刻な影響を及ぼします。
また、こういう状態だと、学校で友達とちょっと肩がぶつかったりしてもけんか腰になります。
友達のちょっとしたからかいの言葉にキレてしまうということにもなります。
一種の被害妄想的な状態です。
自分の存在に対する自信があって、周囲への信頼感もある子は、いつも安らいでいて友達にも優しくなれます。
その反対の子は、そうはいきません。
いつも不安感があるので、友達を自分に引きつけようという気持ちがとても強くなります。
ちょっとでも自分がないがしろにされたり無視されたりしたと感じると、過度に反応してしまいます。
また、友達に対して、いつも自分のほうを見ていてもらいたい、自分を一番の友達と認めてほしいという気持ちも強くなります。
それが、結果的に友達の支配につながるのです。」
引用は以上です。自分を守りたいがゆえの、他人への攻撃性。そうだと思います。
親野先生は、それじゃあどうしたらいいかまで言及しています。よかったらこのサイトを見てみてください。
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