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2024年2月24日 (土)

本「イスラム教再考」② イスラム絶対体制はうまくいかない

    

今日は令和6年2月24日。

  

昨日の記事の続きで、

「イスラム教再考」(飯山陽著/扶桑社新書)より

引用していきます。

   

ジハードが異教徒との戦争であることはイスラム諸国の教科書にも明記

され、学校で子供たちに教えられている「常識」でもあります。 NPO

「学校教育における平和と文化的寛容の監視のための研究所 (IMPACT

-se)」は2020年8月、カタールの学校教科書 238冊を分析した結果と

して、ムスリム同胞団の思想の影響を強く受けており、ジハードで戦う

ことは義務、子供がジハードを愛するよう教えるのがよき母親であると

教えたり、ジハードで死んだ殉教者を称えたりしており、ユネスコが定

める「学校教育における平和と寛容」の基準を下回ると報告しました。

(41〜42p)

  

子どもの時から「ジハード」を教えられるイスラム教。

これもちゃんと認識しておこう。

 

明治大学教授の山岸智子は2018年4月、同大学のサイト 「Meiji.ne

t」 に掲載された記事で、キリスト教徒や仏教徒が事件を起こしても

宗教が非難されることはないと前置きし、「ところがイスラーム教徒

の過激派がテロを起こすと、それはイスラーム教に問題があるように

思われます。おかしくないでしょうか。おそらく、多くの日本人はイ

スラーム教や中東のことについて正しい知識をもっていないからだと

思います」と述べています。しかしキリスト教徒や仏教徒も事件を起

こすという事実は、イスラム教徒のテロを免責する理由にはなりませ

ん。

また山岸は、「日本人はイスラーム教や中東のことについて正しい知

識をもっていないから」イスラム教について間違った考えを持ってい

るのだと主張していますが、彼女はおそらく、一般人がイスラム教の

教義を知ることなどあるまいと高を括っているのでしょう。

イスラム研究者は、一般の日本人を騙すのは容易だと思っているよう

です。 しかしそのような「甘い時代」は、すでに過ぎ去りました。

人々は日に日に、メディアや大学教授といった「権威」を懐疑的に見

るようになってきています。インターネットの発達やSNSの普及に伴

い、肩書だけでその人の発言を鵜呑みにする人も、メディアの情報を

無条件に信じる人も減少しつつあります。イスラム研究者がイスラム

教についての情報を独占することで、不都合な情報は隠蔽するという

「操作」のできた時代も終わりを迎えつつあります。 『イスラム2.0』

の波は、日本にも少しずつ及んでいます。

(45〜46p)

  

前にも書きましたが、確かに時代は変わり、

情報を鵜呑みにしないようになってきたかなと思います。

私にとっては、この数年で変わってきました。

時代はとっくに変わっていたかもしれませんが。

  

  

イスラム世界で最も人気があるとされるテレビ説教師ザーキル・ナイ

クも、必要があれば自爆は認められる、全てのイスラム教徒はテロリ

ストであるべきだ、と主張しています。 彼の人気が高いのは、彼の

説教がイスラム教の教義に忠実だからです。  

(48p)

   

「イスラム教の教義」がイスラム教徒が守ることなのです。

各国の法律以上に影響力があるようです。

教義も、今の時代に合わせていかなければいけないかと思います。

  

  

日本のイスラム研究者は、イスラム教による統治を行う主体を過度に

賛美し擁護します。

その代表格がイラン・イスラム共和国です。なぜならイランは、

1979年にイスラム革命により近代を捨てイスラム絶対体制を確立し

た自他共に認める反米・反近代国家だからです。彼らにとってイラ

ンは、イスラームが近代のオルタナティブたりうることを証明した

貴重な存在です。

イランは憲法前文で、イラン軍を「全世界に神の法がうち立てられ

るまでジハードを戦い抜く」ためのものだと規定します。 世界の

「被抑圧者」と連帯してアメリカとイスラエルという「抑圧者」を

打倒し、世界にイスラム革命をもたらすことによって被抑圧者を解

放するというのがイランの国是です。

(66p)

  

この本で、イランのことが他の国より鮮明にわかってきました。

イスラム教の教えを具体化させようとしている国です。

でもうまくいっていないのです。

貧富の差が非常にできてしまっている国です。

イスラム教の教えを具現化しようとしても、

今の時代に合わないことがある証拠とも言えます。

    

イランとタリバン、「イスラム国」はいずれもイスラム法による統治

を実践しています。イスラム法による統治とは、イスラム教だけが真

理とされ、生活の全てがイスラム法に従 って執り行われるイスラム

絶対体制であり、そこでは自由も平等も人権 も保障されず、どのよ

うに残虐で無慈悲な行為もイスラム法の名の下に正当化されます。何

がイスラム法かを判断するのはそれぞれの組織の支配者ですから、

実態はこれらの支配者による独裁です。

イスラム教が世界を支配するとは、この体制が世界中に広まるという

ことです。

(75p)

 

イスラム絶対体制は、今の時代には合わないです。

実際にうまくいっていません。

  

  

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